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年下幼馴染は同級生  23話 美鳥の気持ち

 ママに肩を揺さぶられ体を揺さぶられて私は目は覚ましている。昨日から、ちょっと疲れたから寝たふりをしていたの。

「美鳥驚け!一孝くんが来てるのよ、風見一孝くん。覚えている」

 覚えてるも何も昨日たいへん関わったんだけど、

しまった!ママにお兄ぃと会っていることを伝えていない。

 あれっ、えーっ、お兄いが来てる? 聞いてない!

 私は目を開けた。目の前には私のママ、髪はショートだけど、そっくりなんだもん。鏡を見ているようなんだ。この前は街中で姉妹ですかってナンパされちゃった。えへっ。体を一度横に捻り、ベッドへ手をついて起き上がった。腰を捻ってベッドから足を下ろしスリッパに足を通す。立ち上がってすぐ様、部屋を出ようした。
 
 ママから一言、

「美鳥、ひよこナイトキャップ脱ごうね」

 直ぐに髪の保護の為のシルク地ナイトキャップを外した。体を回し外に出ようとすると、

また、

「私はコメディアンを産んだつもりないよ、一孝くんにも合わせたくない」
「今度はなに?」
「ヘアカーラー」
「あー」

 私は両手で額を押さえる。取り外していなかった。
 早く会いたいのに。朝、来ると約束していれば用意できたのに。今日に来るなんて、

「えー!聞いてないよぅ」

 心のうちがほとばしる。あまりにもの大声にママも目を丸くしていた。

 カーディガンを羽織り、一階に降りて玄関を開ける。開けた先に、まだ夢かもという懸念は捨ててない。
 でも、お兄いはいてくれた。はにかんで立っている。

 私は、緊張して嫌味と塩対応しかできない。

彼が言う、

「琴守が大丈夫か、気になってな」

 彼が私を心配してくれる。嬉しいけど物足りない。

 すかさずママが助け舟を出してくれる。

「一孝くん!琴守なんて他人行儀な呼び方はやめて、名前で呼んでやって」

「美鳥」
 
 と名前で呼んでくれた。嬉しいよぉ。

 恥ずかしいのか、すぐに立ち去ろろうとするから、慌てて服を掴んでやめさせてしまった。
 香る彼の汗の匂いが、これは現実だと証明してくれる。
不快ではない魅力的な香りなんだよ。
 ダメ、昨日のお姫様抱っこの記憶も呼び覚まされる。
 思い出して微笑むと頭を撫でてくれた。
 そして、まだ幼い時の記憶と同じ言葉をくれる、

「美鳥の笑顔、素敵だよ。笑っていた方が良いね」

お兄ぃの声に頭の芯が震えたよ。

私の胸のうちに、嬉しい、嬉しい、嬉しい、嬉しい、嬉しいの気持ち。彼への想いが膨らむ。唇開き、言葉にしたら思いは外に出て霧散してしまうんじゃないの。
 そんなのは嫌! 
 両手で口は押さえた。
 でも想いが体の中で膨らむ、溢れそうになる。暴れ回る。歓喜に体が震える。
 たまらずに飛び跳ねてしまった。



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