窓は童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日色の朝
季語:童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日
これは第2回カクヨム短歌・俳句コンテストで、初めてラッキーパンチが炸裂した俳句です。このラッキーパンチの仕組みを知ってしまえば、真面目にやっていた方から怒られるような気がします。
ちなみに季語は「どうていせいまりあむげんざいのおんやどりのいわいび」と25音もあり、季語だけで俳句の十七音を大きく逸脱しています。とにかくコンテストで目立つことだけを考えて、調べた最も長いとされる季語です。
発想も安易で、長い季語だけに多くの音数は足せないだろうと、頭に「窓は」と、末尾に「色の朝」を付けただけの句。
これが、ラッキーパンチの入選です!
当初は、長い季語に挑戦した努力賞だと思っていましたし、選評にもそう書かれていました。しかし、半年経って初めてしりました……ラッキーパンチの秘密を!
この句のラッキーパンチの秘密は、最後に足した「色の朝」です。超字余りの句は存在しています。その場合の鉄則は、中七下五のリズムを守ること。そして今回のような「超絶」字余りは、最後の五音を守る。
「色の朝」の五音が、たまたま超絶字余りの句の鉄則に上手く嵌まってしまった。これが「色なり」でも「の朝」でもダメなんです!
つまり最後の五音で決まるのであれば、十七音を考えるより遥かに成功する確率は高い。意図せずに出てしまったラッキーパンチですが、そんなラッキーパンチはまだまだあります。
ズルくもあり、セコくもある。でもそんな秘密が、少し気になりませんか?