NHK俳句の特別会(1回目)放送と、日本伝統俳句協会Web目安箱の結果発表があったので、そのまとめとなります。
NHK俳句の放送は、6月の1ヶ月間はNHK俳句全国大会の特選句の解説となります。解説の3人の先生は、「伝統俳句」・「俳人協会」・「現代俳句」の所属で、それぞれに価値観が違います。
それぞれの視点や、少し違う価値観を知る事が出来る、面白い構成です。
【今回の解説ポイント】
■アニミズム
発想の1つとしてのアニミズム。すべての物に魂が宿っているという思考。俳句でも、すべての物は繋がっている・循環している考え方があり、親和性が高い。
■「光」や「輝く」
使えば、俳句っぽくなるワード。それだけに類句も多く、安易に使うと失敗する。
■数十年・百年経っても分かるもの
これも、良く見たり・聞いたりする話。俳句は、普遍的なものが好まれる。例えば「能登」や「戦争」、時事ネタは不向き。数十年後に、「能登」となっても十七音の中では伝わらない。
今年だからこそ選ばれるものもあり、来年になれば評価は変わる。賞レースであり、資料的な価値とは別の問題。
■出来すぎはダメ
状況が・シチュエーションが出来すぎ。作意が見えてしまう句は、先に狙いがバレてしまう。他には、わざとらしい韻。
※他にも格好イイ俳句はダメという話は良く聞きます。
■「音の響き」と「韻」
韻や音の響きは、俳句の評価としては絶対。句のイメージに合っている韻が使われていたり、全体的に音の雰囲気がある。
逆にハッキリしない音やリズムの中に、1つだけがハッキリしたリズムがあり、それが句のメインのワードになっている。
■瞬間を捉える
喉を通り食道を通るより、心臓の横とピンポイントで表現。また心臓というワードが、ドキッとさせる。
3人ともに「良い」というポイントもあれば、否定的な意見もある。少しピリつく場面もあり、初心者でも面白いと思います。
そして今日、日本伝統俳句協会Web目安箱【兼題:鯉幟】の結果発表がありました。結果の考察は、下記で更新しました。
■投句サイト・公募で俳句を楽しもう!【作句・発想編】
兼題:鯉幟【俳句庵/伝統俳句】
https://kakuyomu.jp/works/16818622175793002530/episodes/16818622175827433876