私は思わずそいつの胸倉を掴んでしまった。
「……」
こいつ、なかなか可愛い顔をしていやがるな。
結構、好みだ。いや、かなり好みだ……。
か、彼女とかいるのか……?
「いじめがいのある顔をしているな」
最近というかもうしばらくはそういう関係の男はいない。
復讐の為とあるホシを追いかけていたがついぞ手がかりはなかった。
危険な怪奇事件に首を突っ込み続け気づけば課長になんてなっていた。
しかし疲れた。
こう連日寝る間も無く妖魔を相手にして色々な物が擦切ってしまった。
少しぐらい休んでもいいだろうか。
「春っち……アネゴはドSでバイオレンスでデンジャラスっす。 気を付けるっす……」
「あ゛あ゛?」
生意気な尻を叩く。
実に良い音が事務所に響く。
……こいつ、私を怖がっていない?
気まずそうにはしているが決して怖がってはいない。
さすがは初めての現場で中級鬼を倒すだけの度胸はあるようだ。
興味深い。
私はビールを一気に呷る。
「まだまだ夜は長いんだ。親睦会と行こうぜ?」
ムフフ、今夜は寝かせないぞ。
私は日本目のビールで串肉を流し込んだ。
しかしこの串肉はビールにあって最高だな。
少し酔っぱらってきたようだ……。
