「翠斗さん何してるの?」
「模様替え」
「引っ越してきたばかりなのに模様替えなんて……って、あー! ベッドの位置ずらしちゃだめー!」
「なんで?」
「今の位置じゃないと壁穴から翠斗さんの寝顔が見られないじゃん!」
「見せない為に模様替えしているんだよ!」
「むぅ……ケチだ。ケチンボだ。いいじゃんかー。一度見られたんだから寝顔くらい毎日眺めさせてくれてもさー」
「キミに寝顔を覗かれているかもと思うと眠れなくなるんだよ! 安眠くらいさせて!?」
「わかったよ……ささえも模様替えしようかな」
「いいね。模様替えは気分変わるからいいぞ。良かったら手伝うし」
「あ、じゃあさ! お互い穴の真横にベッドを配置しよ❤」
「しないよ!?」
「えー、隣で寝ようよぉ……ささえと毎日疑似添い寝できるチャンスだぞ~?」
「…………」
「今妄想した?」
「も、妄想してないから!」
「ちなみにささえの寝顔はいつでも見ていいからね」
「…………」
「今妄想した?」
「してないから!?」