最新話。最後を少し書き替えました。ストーリーには影響ない部分ですが、修正前の文章を読んだ方のために一応下に掲載しておきます。
今までの話を振り返れば、答えは自ずと導き出される。
だとしてもそれは、あくまでも榊さんの考えであり、真実というわけではない。結局のところ、答えは本人の中にしかないのだ。となれば――
「現状、私が何かをする事はないわ」
直接本人に尋ねるわけにもいかないし、私の出来る事はない。今まで通り、友人として接するだけだ。
「そうね。私もそれがいいと思う。ただ、今後のために、心に留めておく必要はあるかなって」
「……」
榊さんは案外(と言ったら失礼か)、思慮深い人だ。そんな彼女がここまで言うのだから、本当に必要な事なのだろう。
「分かった。心に留めとく」
「うん。そうして」
私の返事に対し榊さんは、にぃっと歯を見せて笑うのだった。