今回は「しんてのしたわ」という作品について話します。
こちらは、ある楽曲がきっかけで思いついた物語です。歌詞などを考察した上でのお話ではないので、解釈違いだとは思います。何の楽曲かは言わないでおくので、良ければ考えてみてください。
よって、いつもとは違う系統のお話を描くことができたと思っています。
そして、気づいている方もいると思いますが、この作品の題名は逆から読むと「私の天使」になります。これはレイの最後、世界がさかさまに見えていることから、そうつけました。
天使、という単語も比喩的に使っています。キラから見たレイは救世主、天使のような存在だっただろうなと思いながら描きました。
レイとキラはお互い孤独を感じていて、その二人が出会ったことによって依存していきます。環境が違ければ二人は会うこともなかったのです。
二人の境遇は似ていて、話さなくても理解できる部分もあったのでしょう。そう言った意味では、トイフェルはレイのことを完全に理解できていなかったのかなと思います。彼の最終的な判断も……
ちなみに、トイフェルはドイツ語で悪魔、という意味だそうです。
6話、『さよなら』の最後では、レイとキラの日常的な会話を取り入れ、レイの走馬灯のようなものと合わせて、プロローグ・エピローグにもつながるようにしました。
プロローグ・エピローグを最後にもう一度読むと、どちらがどちらか分かると思います。
ハッピーエンドとはいかないかもしれないですが、二人がそれぞれ眠る瞬間は穏やかであったと思います。
二人が来世ではたくさんの人に愛され、幸せになれますように……
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。