https://kakuyomu.jp/works/16818622175905281446/episodes/16818622175909033114星新一さんの好きな短編をオマージュして、コメディ風にしてみました。
急に思い出して……でもタイトル忘れてしまった。
次回二話で完結です。星新一さんのは悲しいのも多いけど、これはハッピーだったはず。
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701号室の男は猟奇殺人鬼だった。
捕まえてきた女を拘束し、自分の好きなアイドルと同じ衣装を着せたりした。長い綺麗な女の髪をざくざくと切る。
「めぐめぐはショートカットにしないとねぇ」
女には手鎖と足枷が付いている。
「やめてぇ」
「黙ってろこの雌豚!」
501号室のカップルはニートだった。
男はリストラされ、朝から晩までごろごろしていた。
隣にぼうっと座っている女は怒るでも片付けるでもなく、テレビに釘づけだった。
「俺の仕事はダンボールを作る仕事だったんだよぉ。儲かりまくってたのに」
女がTシャツの中に腕を突っ込んで、胸のあたりを掻きながら言った。
「あっくん…………セックスしようか?」
「はぁ?」