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はじめての繭期2025感想[核心に触れております]

TRUMPシリーズは何も知らない完全初心者感想です
感想というより散文詩の様ですが……











第1夜『ヴェラキッカ』

10分1シーン構成
強いフックとクリフで回りまわる、カルーセルのような夢の世界
それは、淡く早く、遅く速く悪夢へと変貌する
変わるライト 変わる人の心
変わらないノラの心

シオンとノラ、一瞬の交流は水星は救いだと思いました

姿が見えなくても、手が触れなくても声だけでも
言葉を交わすこと、それは『愛』だと
共同幻想の中の愛ではなく、扉越しの『愛』


第2夜『TRUMP』

始まりの物語
厚くとられたコメディから反転する終盤
アレンの白とクランの黒
クラウスの純白の執着
アレンに執着しながらも、手を伸ばせなかったクラウスが
ソフィには欲望をぶつけてしまうのが痛々しくも悲しくて……
それは、別人だからなのか、あの日の後悔からなのか……

『ソフィの、これは取るに足らない物語』

それが4500年の時の流れを指し示す想像を絶する地獄と悲劇が胸を打ちます

TRUMPラストのソフィは執着から解き放たれているのでしょうか?
偽りのウルを連れていないからそうだといいのですが……


第3夜『マリーゴールド』

罪なき罪人たちの共演……あるいは狂宴
『ヴェラキッカ』よりさらに早い5分1シーン展開
目まぐるしく変わる色、色、色 感情 色 生と死 希望と絶望

マリーゴールドとガーベラの花言葉

ソフィがTRUMPと同じ行動を繰り返している悲しさ

ガーベラとマリーゴールドの花言葉

ヘンルーダが街中でガーベラを踏み躙られるシーンが全ての破局を
感じさせる展開が美しいです
また、背景美術のマリーゴールドの赤が花言葉を予感させてゆきます
リリウムにもつながる演出美


第4夜『LILIUM』

緩やかなテンポで始まる夢に包まれた乙女のサナトリウム
あえて序盤の展開を遅くすることで繰り返しの退屈さを表現しているのでしょう
TRUMPの再演としての乙女の園

現れるファルス=False

諧謔趣味全開の名前

その正体と貧血気味の意味がわかる時に世界が転回します

スノーとリリーの結末に
マリーゴールドとガーベラの花言葉が再び訪れる美しさ
燃える炎はマリーゴールドの赤
けれど彼女はガーベラとして最後を迎えたのではないでしょうか?
それはスノーにとってはまさしく希望だったのですから
けれど、ソフィとリリーにとっては……

そして不老薬『ウル』
発想を逆転することができるならば
吸血鬼の血が変質することを考えると、死に届く薬が……

どうなんでしょうか?


第5夜『黒世界』

リリーの夢現か現実か定かでは無い物語
リリーの決意が胸を打ちます

変わらない吸血種の永遠と、変わる人間の永遠

永遠の生と瞬間の生

シュカとリリーのまばたきよりも短い交流は
『ヴェラキッカ』のシオンとノラを想起させます

恨みを手放すことができた親方の人間としての美
愛を信じることのできないアイダの悲哀
不死性はどこにもないのに、変化を恐れる吸血種の悲しさ……

リリーのソフィのそしてクラウスの旅が終わる日が来ますように……

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