咲幸先生のテンペストが完成する話です。
咲幸先生は精神的に脆い部分があり、恋人の瑚夏の方が強いので泣き言が言えない環境下にいます。別に瑚夏が咲幸先生の弱音を嫌っているわけではなく、咲幸先生の男のプライドなんかが絡んで、今のところ瑚夏にはべったり甘えていません。
テンペストは嵐を意味し、咲幸先生の嵐は過去の経験が音色の根源でした。そのため、和也は咲幸先生の音色の矯正を行っていません。経験に基づくものなので、捨ててしまうのはもったいないと感じたのです。
和也の経験上、自分で経験したことを元にして作りだした音と、想像を元にした音は、同じ曲を弾いても仕上がりが全く異なります。体験談を読むのとファンタジーを読むのとでは訳が違っているのと同じです。同じサラリーマンの一生を題材にしたとき、定年まで勤めて人生を終える話と、途中で異世界に飛んで生涯を終える話くらい違いあります。
そしてこの回で、和也は咲幸先生に熱情を弾いてほしいと願っています。どこかのタイミングで弾いてほしいですね!最新話周辺では悲愴の第一楽章を弾いてます。
ここからは小話になります。
和也もテンペストと熱情は弾けます。
テンペストの意味は嵐。和也が仕上げたテンペスト第三楽章は、台風の日の畑がイメージの根元にあります。畑と和也は切っても切れないものなので、自然の香りがする音は大体畑や山、川なんかの風景を含む体験が音色に反映しています。
熱情も弾けるけど、和也は恋焦がれるとか嫉妬がどうのみたいな感情はあまり持たないので、ペロッと弾いてしまいます。相性が悪いのです。
本編ではまだ弾いてませんが、咲幸先生が熱情を弾くと結構ふかーい音が出るんじゃないかなぁと書き手個人は思っています。早く弾いてほしいです。
熱情は第一楽章もいい曲なので、いつか取り上げたいなぁと思っています。