• 異世界ファンタジー

思い付き

構想とか一切考えない思い付きで始めた小ネタです。とりあえずノートに書いておきます。

小ネタタイトル:『はい』と『いいえ』しか話せない激強い戦士の珍道中

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働きアリの様に年中無休で働いていた俺は、何億分の1の確率でハッピーライフ確定の異世界でのセカンドライフの権利を手に入れた。

さようなら現生!こんにちわ!異世界!
有頂天になっていた俺は‥‥今世紀最大のミスを犯していた。


それは――――

喋れる言葉が『はい』か『いいえ』しかなかったのだ。

頭のなかでは高等教育を受けた流暢な言葉を紡いでいるのだが…口から出るのは『はい』か『いいえ』のみ。


そしてこの事実に気が付いたのは少し前にさかのぼる。

異世界に飛ばされる際に頂いた『超戦士』のスキルでこの世界最強のドラゴンでさえ一刀両断できる程強い戦士となり、俺最強や~ん♪と意気揚々と街道を進んでいると盗賊に襲われているそこそこ豪華な馬車と遭遇。

ヒロインベント来たー!と喜び勇んで盗賊達を成敗しましたよ。まじ楽勝でした。

そして馬車から金髪碧眼の超絶美少女が下りて来ました!
自分に出来る飛び切りのスマイルでお出迎えした所、頬をほんのりと赤く染めて嬉しそうに微笑む美少女の様子にガッツポーズしつつ、下心が出ない様に出ないように~と注意しながら『ご無事ですかな?』とイケボを意識して声をかけたのだが…

出て来た言葉が『はい』だ。

ちょ待て待て待て!
流石にファーストコンタクトで傷心の女性にかける言葉が『はい』ではちょっとマズイでしょ!?

なので、仕切り直しと誤魔化しを兼ねて咳払いをし今一度渾身のスマイルとイケボで『お怪我は有りませんか?美しいお嬢様?』と言葉を紡いだ‥‥が。

飛び出したのはまたしても『はい』だ。

流石に何かが可笑しいと思った俺はどうにか気持ちを伝よう努力したが、終始『はい』と『いいえ』しか発音されず、最初は恋する乙女だった超絶美少女の表情がだんだんと無表情になっていった。

そこで気が付いたよ。
あ、これ『はい』か『いいえ』しか喋れねーんだ。と

コミュニケーションが取れないのは死活問題なのでどうにか出来ないかと必死に頭を巡らせて『筆談すればイイ!』と閃いたが…残念ながら異世界の文字が書けない。


この瞬間、俺の異世界生活の難易度がイージーモードからハードモードに変わった。

ついでに悩み過ぎていつの間にか日が暮れており、超絶美少女の姿は何処にもなかった。

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またネタを思いついたら更新します。

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