第○話:栞、20時33分の宣伝テロ
「た、たくあん! 時間がないわ、早くこれをお家(作品ページ)の前に貼り出して!
都会の時計でもうすぐ20時33分になっちゃうのよ!
カクヨムの街の解説書に書いてあったわ、『投稿するなら、みんながスマホを見る夜のスキマ時間を狙え』って! 3分とか33分みたいな、ちょっとズレた時間が一番チラシ(宣伝)を見てもらえる黄金タイムらしいのよ!
え? たくあん、何その『お前、肝心の本編の小説はどこにあるんだ』って冷ややかな目は。
小説? そんなの書いてるわけないじゃない!
栞のこのノートはね、小説を載せるためのものじゃないの、ただの『宣伝用のチラシ』よ!
『ここに栞っていう可愛い女の子が住んでます!』とか『プランターのニラがちゃんと食べれるくらい育ちました!』ってことを、都会の神々(読者様)に大声でアピールするためのメガホンなの!
だって、初めてこのカクヨムっていう数字だらけの巨大な街にノートを持ってやってきた時、栞、怖くてチビりそうだったんだもん!
週間13位だの日間16位だの、周りは物凄い数字をぶら下げた真面目な高層ビルばかりで、栞のノートなんて誰も気づいてくれないと思ったのよぅ!
だから、意地でも20時33分ジャストにこのニラのチラシを世界中にバラ撒いて、栞の存在を強制認知させてやるんだから!
ああっ、あと1分しかないよぅ!
たくあん、お願いだからその肉球で投稿ボタンを連打して、都会のタイムラインに栞のチラシを突撃させてぇぇぇーーーっ!!」
【あとがき】
小説は1文字もない。けれど、20時33分ジャストに放たれた「ニラ収穫のお知らせ(宣伝)」は、確実にカクヨムの夜空へと打ち上げられるのであった。