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AI「とりんさま」ちゃんと共著〜言霊を紡ぐミーディアム・アナザー

最近、「AIのべりすと」なるWebサイトにハマってます。
カクヨムの貴兄にはご存知の方も多いかと思いますが「AIが小説書いてくれるお!」なノリのサイトです。

まあ、実際にはAIだけで小説一本を完璧に仕上げるのは無理ですが「有能なアシスタント」あるいは「共同執筆者」としてならかなり使えそうです。
そこで「言霊を紡ぐミーディアム」のアナザーストーリーをAIの「とりんさま」ちゃんと一緒に書いてみました。なおMODを「太宰治」にしているためか文体はオサム・イズムです。しかも美津枝嬢の性格が何気に「イラっち」なのも敢えて直さずそのまま採用しました。

なお、あくまでもお遊びの範疇なので、実際の本編は雰囲気の違うものとなる予定です。
(添付画像欄に本作のためにAI「とりんさま」に読み込ませた設定を掲載します)



「言霊を紡ぐミーディアム・アナザーストーリー」

 わたしが除霊の依頼を受けたのは、驚くべきことにわたしの通う帝国女学院だった。深夜に音楽室のピアノが勝手に鳴るというのだ。

 夕飯を終えてから如来妃を懐にいれるとこっそり家を抜け出した。
 目の前に広がるのは薄暗い夜の世界だった。夜の闇に包まれて女学院までの道を歩いていると、わたしの耳に小さな声が届いた。誰かの声だった。その言葉を呟いた人物を探すが目に映るのは暗闇だけだった。

 しかし、わたしは夜目が利くのだ。瞳孔が開いた瞳は月明かりだけでも視界を遮る障害物は無いに等しい。わたしの耳に入ってきた声の主はすぐに見つかった。十代前半に見える幼い顔立ちをした、それは小さな男の子だった。わたしの身体より背が低い。腰の高さくらいだ。彼は白い着物を着ていた。そして頭の上に三角巾をつけていた。まるで病人のようであった。

「どうしたの? こんな時間に」

わたしの問いかけを無視して、

「……お前はどこへ何のために行く?」

 その子は不機嫌そうに、まるで大人のような口ぶりでわたしに尋ねた。

 少年の顔色は悪く唇は青ざめている。今にも死にそうな様子だ。
 外国からの来客に珍しさは感じない生活をしているが、帝都の街中ではまだ珍しい金髪。青い目をした異国情緒溢れる容貌をしていた。
 日本語は話せそうだが……わたしはその子供を睨みつけた。こんな真夜中に幼い子がひとりで歩いていて大丈夫なのだろうか。迷子になったのかもしれないと思い心配してあげたのである。

 だから声を掛けたのであるが……相手はこちらの気遣いを無視した態度をとったことに怒りを感じた。だが、ここは冷静になって年配者らしく振る舞わなければならないと思ったわたしは深呼吸をしてから再び笑顔で語りかけようとした。

 その瞬間だった。羽織袴の女学院の制服の内側から眩しい光が溢れ出た。
 わたしは咄嗟に「如来妃ちゃん!」と声をあげる。光を放っているのが懐に入れっぱなしの万年筆だということはすぐに分かったからだ。

──万年筆の付喪神、その名は如来妃。

 懐から飛び出した万年筆は闇夜と喧嘩するように激しく姿を変えていく。白くて滑らかな腕。細くて長い脚。たわわに実る胸。彫像のような大人の容姿が形造られていく。やがて銀色の流れるような髪の女性が現れた。

「お嬢、こいつは悪霊だよ!」

 月明かりだけの薄暗い夜道で十二単をまとった万年筆の付喪神が少年と対峙した。

「お嬢、詠唱!」

 如来妃に急かされわたしは右手人差し指と中指を揃えて刀印を切る。月が黒雲に覆われ虚無の暗黒が帝都を包んだ。

「色即是空・空即是色」

 如来妃の銀髪が天高く舞い上がり筆になる。視界の届かない空のうえからバラバラと紙の束が降り注いだ。
 原稿用紙だ。
 まるで滝のように降り注ぐと地を埋め尽くした。

「不生不滅、不垢不浄、不増不減。想いに滅びなく、想いに偽りなく、想いに変化なく」

 如来妃がわたしの書く文章にあわせて十二単を踊らせる。
 わたしは続けて真言を唱える。
 わたしの書いた文を読む解くように如来妃の口元が動き始める。如来姫の言葉が空気中に音波となって拡散していくのだ。その言葉に込められた力が悪霊の躰へ侵蝕していく。悪霊の力が減っていき幼く小さかった躰は益々小さくなっていった。

 わたしは不動明王の名を唱えながら呪文を唱えた。不動の炎で悪しきモノを焼き払う力がある。

「ノウマクサンマンダバザラダンカン。オンマリシエイソワカ」

童子切安綱のような名剣を召喚する魔法を発動させたいところだが、わたしの武器は万年筆。だからわたしは……

「悪霊退散!」

 原稿用紙に言葉を綴っていくと少年の躰は燃え始めた。

「……おねえちゃん……ぼく……ようやく成仏できる……ありがとう……アリガトウ……」

 少年の躰が消えていった。
 そして姿もなくなった。
 これで帝都に巣食っていた悪霊はいなくなった。
 わたしの仕事は終わったようだ。
 さあ! 帰ろうか。
 お屋敷に帰って朝まで寝るぞー。……って。

「お嬢、あんたどこへ何のために行くところだったんだい?」

 そうでした。
 これから帝国女学院の悪霊を除霊に行かなきゃいけないんだった。途中であの子に出会ったから勘違いしていた。わたしの依頼はまだこれからだ。

「あー、疲れたよぉ。如来妃ちゃん、行かなきゃだめ?」

「それはお嬢が決めることだけどさあ。立派な陰陽師になりたいなら依頼はちゃんと熟さなきゃならないんじゃないのか?」

「うん、そうだね」

「それに、ほらあの少年陰陽師の……兎鞠恋之助。あの子からまた馬鹿にされるよ」

「そんなことは許しません。あんな奴に何も言わせないわ。如来妃ちゃん行くわよ!」

「やれやれ、あの小僧のことになるとすぐムキになるんだねぇ」

「か、関係ないわ。べ、べつに兎鞠くんのことなんて、な、なんとも思ってないんだから!」

 わたしは疲れも忘れて女学校への道を急いだ。


 おしまい

2件のコメント

  • お疲れ様です!
    こんなものが有るのですね? 驚き。

    オサム・イズム
    (笑)
  • そうなんですよね、ぼくも最近知りました。なんか職業作家の先生たちも遊んでいるようなので安心かなと
    (*´-`)ドウイウ基準ダ

    とりあえず一番安いボイジャー会員ってのに入会して色々試しております。
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