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ル=グゥイン『文体の舵をとれ』で詩のレッスン。課題1「文はうきうきと」。

蟻ありゃ、ありりと耳穴へ

蟻が這ってきて、ぼくの耳の穴へ
ありゃ、ありりと
蟻はごわごわ怖い悪魔か
蟻はこそこそこすい盗人(ぬすっと)

蟻はかたつむりより早く螺旋を降りて
そこは地獄なのは地獄耳の
ぼくにはわかっている
お前はウェルギリウスか?
そうた、偉大な詩人の兄弟よ
地獄の音ばかりでノイズリダクション
それはどうかな、兄弟よ
貴様は音を聴く必要があるんだ
盲目の詩人よ

目には目じりの矢じりにと
真っ赤に染まった血の池は
ガザの空爆のあとだった
貧乏リンボリンボダンス
快楽砂漠のオアシスで
さあ、一緒にダンスを踊りましょう
そのうにベアトリーチェが迎えにくるよ

そんときゃ、バイバイブラックバード
君はまだまだ飛べる羽根があるけれど
堕天使はここまで
サヨナラと夢から目覚めて
満月からは羽蟻が
ありゃありゃと堕ちてくる

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