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214話 青景に牛若丸、現れる!

https://kakuyomu.jp/works/16818792438048725794/episodes/822139837275477357

1189年(文治五年)――冬の青景に、三つの影が現れた。
古びた刀を隠し、稚児を連れたその旅人は、関守たちにこう告げた。
「地頭殿に、お目通り願いたい」

安介は父に代わり、二十の武者を率いて関へ向かう。
だが、剣を交えた瞬間に思い出す。
――この男、壇ノ浦で祖母を抱いて海へ沈んだ、あの時の――。

「あなたは義経だ」
「あなたは……安徳天皇だ」

敵として別れた二人が、冬の青景で奇跡の再会を果たす。
義経は「兵十」と名を変え、妻ゴン、娘カメとともに静かに暮らし始めた。
青景の稽古場には流鏑馬の声が響き、醍醐の香りが立ちのぼる。
戦に明け暮れた英雄は、いま、里の師として笑っている。

そして――
安介と義経、二人の魂は、ようやく争わぬ未来へたどり着いた。

長き旅路の果てに辿り着いたこの安徳天皇の物語。
ここに完結。

2件のコメント

  • さとちゃんは、執筆意欲旺盛だな‼️
    僕は見習わなくちゃね❣️
  • 夏樹良様
    2ヶ月半、夢中で書きました。
    完結できてホッとしています。
    コメントありがとうございます😊
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