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212話 頼朝からの書・弁慶の最期 投稿しました

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春はまだ遠く、雪が残る奥州・平泉。
義経のもとに届いた一通の書状――それは兄・頼朝からの「義経追討宣旨」だった。

父・秀衡の遺言「三人が一つになれ」という誓いは、冷たい墨の一行で断たれる。
泰衡は沈黙し、国衡は怒り、そして義経は決意する。



燃え上がる衣川館。
矢雨の中に立つ巨躯、弁慶。
最後まで主を守り抜いたその姿は、やがて伝説となる。

兄弟の絆が引き裂かれるとき、忠義と誇りが燃え尽きる。
雪に包まれた奥州で、義経は何を想い、何を残したのか――。

静かな春の雪が、すべてを呑み込んでゆく。

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