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173話 腰越の宿にて 義経の慟哭

https://kakuyomu.jp/works/16818792438048725794/episodes/822139836424488613

こんにちは、さとちゃんペッ!です。
壇ノ浦の戦から数カ月。

勝利を兄に捧げたはずの源九郎義経は、兄頼朝のいる鎌倉へ入ることを拒まれていた。
「兄上は……本当に、私を弟と思ってくださるのだろうか」
腰越の宿、万福寺の一室。
揺れる灯火の下で義経は筆を執り、胸の叫びを紙に叩きつける。
欲しいのは領地でも褒美でもない。
ただ「九郎よ、よくやった」という一言。
だが、その願いは届かず、潮鳴りだけが嘲るように響いていた。
※この場面は、安介たちが青景でがむしゃらに生きる約一年前、文治元年(1185)の出来事です。

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