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165話 守護は害虫を退治すると言った 投稿しました

https://kakuyomu.jp/works/16818792438048725794/episodes/7667601420042191332

「落人は生きている価値がない」──佐々木家臣の刃は、容赦なく里の心を裂いた。秘密は噂となり、噂は正義を気取る刃に変わる。じい様が晒され、ノリの涙が広間に零れる。安介は止められ、腕を縛られて連れ去られる。外では家々が赤く燃え、隠し館へと向かう松明の列が夜を切り刻む。
少年は叫び、奪われる声を胸に押し込める。だが、炎の向こうで聞こえたひとつの泣き声が、彼の決意の火種となる――。
これは、敗れた者たちの再起と、小さな里の選択の物語。優しさが裏目に出る時、どんな正義が残るのか。安介は守るべきもののために、まだ知らぬ戦いへと踏み出す。

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