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156話 銀の気配  投稿しました

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黒猫クロエが囁いた秘密――「青景の南、柴尾には銀が眠っているニャ」。
俺と親父さんはたたら衆を連れ、まだ誰も掘ったことのない斜面へ足を踏み入れた。

もし銀を掘り出せたなら、それはただの宝ではない。
宋へ渡せば、綿花や麦、改良された種を買い付けることができる。
食糧を、衣を、未来を……青景を変える力にできるのだ。

銀の輝きに血を滾らせるたたら衆。
その胸に燃えるのは「佐竹衆を見返す」意地か、それとも村を豊かにしたい願いか――。

やがて掘り出される鉱石が、運命を大きく動かしていく。

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