本編から避難してきました。
このバイクは星系間輸送業を同時期に起業した同期のテンタッキー・ワキュルキュ氏の紹介で購入したものだ。
テンタッキー氏は軟体亜人類、ムドリエルツ属、ブラキオタクルズ族で、貿易商として有名なワキュルキュ財閥の御曹司である。
年はロランの3つ年上で26歳、財閥より帝王学の一環として第1級輸送艦(ハウラー)モスコートを与えられ輸送業を営むようになったらしい。
ゆくゆくは大型輸送艦(フレーター)の船団を指揮することになるため、その時は下積み期間だったそうだ。
バイクが趣味でモスコートのデッキにバイクのサーキット場を設営し、バイクコレクションを30台展示しているのだとか。
もちろんアストラルニンジャやハーレーダビッドソンの超絶プレミアムであるイモータルヴィンテージもコレクションにあるとのこと。
ロランはそんなテンタッキー氏とは惑星イスナンの衛星テュロック・スターステーションで船舶免許の初回更新を行う際に、行列の後ろから話しかけられたのが出会いの始まりであった。
テンタッキー氏は自身と同じように、若くして船主になったロランに親しみを覚え話しかけたとのこと。
ロランは軟体亜人類特有の粘液をまとった体表と巨大なふたつの触腕に初めこそ驚いたが、その姿とは裏腹に明朗快活な性格にすぐに意気投合し、休暇中に食事や買い物を共にし親交を深めたのである。
そして無類のバイク好きであるテンタッキー氏にバイク愛を熱弁され、モスコートのサーキット場で試乗させてもらった。
そのいくつかのバイクのうちケワサキヤマヤのオフロードバイクを気に入り、実用性も重視した貨物積載機能のあるKYCLX250を正規ディーラーよりテンタッキー氏の同業のよしみということでお得意様価格で購入させてもらったのである。
当のテンタッキー氏はアストラルニンジャの購入を勧めていたが、ロランがびっくりするほどの価格とオフロードで傷を付けるのは勿体ないという理由から断ったのである。
ちなみにアストラルニンジャを試乗させてもらったロランの感想は「ブッ飛ぶぜ!」であり、テンタッキー氏も「超絶ブッ飛ぶんだよなあ、わかっているねえ、ロラン氏」とコメントしていた。
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