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02 黄昏へ向かう世界 続きとキャラデザ

最後の異世界転生譚 ――Echoes Beyond the Aurora Manuscript――
https://kakuyomu.jp/works/16818622171006782162


6話 聴こえるだろう、鐘の音が
神殿近衛隊隊長カムロは、正統継承者ガントールと、魔導の鎧ウツロを召集。
マハルドヮグ山脈の宗教都市『神殿』――今後も新しい土地が登場した場合はどのように国が成り立ち、運営しているのかが感じられる程度に描写します。
ガントール登場! アダンの木造として存在だけ先に語られていました。主役級キャラクターです。
鐘の音は、祝福ではなく召集令状の音でもあります。他人は祝祭に浮かれ、当事者は酒に酔うこともなく、ただただ困惑するという対比。


7話 ずっと隠してて、ごめんなさい
アーミラは、刻印の発現により身体を激しく苛まれ、苦しみに倒れていた。
じっくりと積み上げてきた展開から、アーミラがついに神話の舞台へ赴く覚悟を決めます。
集落から神殿へ、そして戦地へ行かなければならない……アダンとシーナの胸中は複雑でしょう。


8話 明日朝更、此ノ場ニ御迎仕ル
継承者としての宿命を受け入れたアーミラは、育ての親であるアダンとシーナに別れを告げようとする。これまでずっと胸に抱えていた感謝や後ろめたさを耳飾りという形に込め、彼らへ託す。
アーミラは自分が「娘」として未熟だったと詫びるが、アダンとシーナはそれを否定し、彼女を本当の家族だと認める。

この章でのドラマはここが好きです。
穏やかに暮らしていたい一人の娘に、世界はずっと呼びかける。運命は激動の前線へ彼女を誘おうとする。この不穏さを体現するように、ウツロとの出会いも語られます。


9話 字が読めるのか?
迎えに来たのは、言葉を発さぬ不気味な黒い鎧の魔導具。その正体と目的に戸惑いながらも、アーミラは己の刻印を見せることで、正式な継承者として認められる。
その過程でアーミラが読み書きできることが明らかになり、アダンとシーナは彼女が老婆から受けた深い教育と愛情を察する。そしてアダンが「お前は愛されている」と語ることで、アーミラはようやく自分が孤独ではなかったことに気づき、涙と共に旅立ちの一歩を踏み出す。

静かな準備→不気味な邂逅→感情の爆発、という流れで緩急ある展開を意識しました。

難解な言葉を多用する小難しい作品なので、「私は愛されていた」というシンプルな言葉が輝いて見えます。

最後に、キャラデザを添えておきます。黄色い子はまだ未登場なのでネタバレ注意です。

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