今年はジャンルお題は来ませんでしたけど、シチュエーションお題がありましたね。
深夜の散歩。なんか昨年「真夜中」ってお題あったな、カクヨムさん夜の話好きだな、とツイート見て思いました。(笑)
「幻夢の魔法」
https://kakuyomu.jp/works/16817330654213704756 実は「ぐちゃぐちゃ」の時に、入れたかったけど独立短編としては不要な情報だから、と外した話題があり。お題が合えばソレで行きたいと思っていたので、このお題はまさにおあつらえ向きでした。お題が私に味方している!と舞い上がっていました。
で、ノリノリで600字弱書いて、はたと。この文字配分だとめっちゃ長くならん? 6000字超えるし、深夜の「散歩」要素が薄れる! と。
それで、前後を省いてこのお話だけ過去編にすることにしました。かくも珍しい「世界が終わる前」のお話です。(実はこの元になった短編を書いたのも、ブログをやってた時代、モデルとなったゲームがサービス終了する前だったりします)
多分どこにも出すことないので、没にした冒頭もついでに載せます。
明記してませんが、会話の相手は前回で掘り出された彼です。(その辺の説明も入れると本当に長くなるなと)
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世界が終わる前、私には大事なひとがいた。
あざやかすぎるピンクの髪に、褐色の肌。真紅の目には常にいたずらっ子の輝きを宿していて、いつも私のあとをついて回ってた。
名前は、銀郎――私はいつも、銀ちゃと呼んでいた。
魔女のお城に居候していたはずの彼を、お城の瓦礫をかき分け私はしばらく捜したのだけど、見つけることができなくて。元々旅人だった彼は、既に旅の空だったのかもしれない。
そんな、一縷の望みを抱いて。彼を捜すことは、私が旅する目的でもある。
「弟は、夜行性なのです。いつも真夜中にお城の時計台へ登って、飛ぶ練習をしていたの」
深夜、岩陰で休憩を取りながら、私は弟の特徴を話して聞かせる。
弟といっても、錬金術師の失敗作である魔法人形の私に肉親がいるはずもない。彼は見た目だけならダークエルフの姿をしていた。でも、どこかで魔狼の血が混じったらしく、月の明るい夜にはよく狼の姿になっていた。
ふかふかの銀毛と太めの脚、アーモンド型なのに愛嬌ある真紅の目は、彼がまだ子供の年齢だったからだろう。
「あと、背中にちっさな悪魔羽はあるのですよ。小さすぎて飛ぶには役立たないのだけど」
「魔狼の翼ですか?」
「ううん、ダークエルフ姿の時に見えるですよ。私がかけた魔法の名残なのです」
そう、あれは月の綺麗な真夜中のこと。
お城に設えてある時計台の針が、午前零時を指したときのことだった。
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この時点では、背中の悪魔羽が今でも残っている予定でした。
書き直した後は、消えたはず、ということになっています。でも大崩壊の前に真白は弟としばらく会ってなかったので、事実は不明です。
冒頭をこんな感じにして、話を聞いた流架がちょっと前向きになって、一緒に捜しましょう、私も協力します、って流れで〆る予定でしたけど、この会話は休憩中なので散歩じゃないし、かといって二人で散歩する理由もなかったので(散歩するくらいなら前に進むよね)、没になりました。
ふたりの元気な姿は「クジラのかみさま」で書いたからいいかなと!
実は真白と銀郎君、エレナーゼの短編に友情出演しております。
「家出娘と死にたがり」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894689798 なので、再会は確定していますが、どんな形でかはまだ未定です。姉のピンチを弟が救うとか胸熱ですけどね。そのうちきっと何か見えてくるでしょう。
イラストは銀郎君魔狼バージョン。人型の絵はこちらにあります。
https://cdn-static.kakuyomu.jp/image/Z8l1HE9J