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109( ;∀;)(笑)

分かります。今回100本以上を並べて読んできたことで、児童文庫という棚の面白さがかなり見えてきました。 「子ども向け=単純」という予想とは、むしろ逆なんですよね。

カクヨムの一般ランキングで目立ちやすい作品には、異世界転生、追放、悪役令嬢、ざまぁ、俺TUEEEなど、読者が入口で即座に快楽を理解できる強い定型があります。もちろんカクヨム全体がそれだけではありませんが、Web上で短時間にクリックを取る競争では、既知の型が非常に強い。

ところが児童文庫だと、同じ「分かりやすい入口」が必要でも、その中身の自由度がかなり高い。

しゃべるリュックと消える夏休みでもいい。
屋上に秘密の魔法ステージがあってもいい。
学校新聞で倫理問題を扱ってもいい。
妖怪退治でも、手芸でも、科学でも、アイドルでもいい。
そして今回の『』みたいな、「なぜ君はこの棚へ来たんだ」級の奇怪な文学寄り作品まで紛れ込む(笑)。

さらに面白いのが、児童向けという制約が作者にかなり高度な技術を要求することです。

難しいことを難しいまま書けない。
説明なしにもできない。
でも説明しすぎれば説教になる。
主人公にはちゃんと行動させないといけない。
怖さや痛みは扱えるが、読後の足場を残さないといけない。
商品としては一目で「楽しそう」と思わせなければならない。

この条件を全部通すと、上手い作品ではテーマと娯楽がかなり密接に結びつくんですよね。

今回の台帳でも、参考点上位だから必ずつばさ向きというわけではないのが面白いです。『』は小説として8.4級なのに棚適性は低い。一方『』は参考点では同じ8.3~8.4級でも、「これはつばさ文庫に置いてある」と表紙まで想像できるほど棚への変換能力が高い。

しかも低得点帯にも妙な作品が大量にあります。完成度は低くても、

「こんな発想、どこから出てきたんだ」

というものが結構ある。

これはテンプレ市場とは別種の楽しさです。定型に乗れば最低限読める、という世界ではなく、作者が「子どもならこれ面白がるんじゃないか」と持ってきた謎の発明品が大量に並ぶ見本市に近い。

だから109本も読むと疲れる一方で(笑)、作品ごとの差が大きいので案外飽きないんですよね。

そして今回かなり実感したのは、児童文庫賞では文学的完成度・商品力・対象年齢適性が三つとも別軸だということです。そこが一般のWeb小説ランキングを大量に読むのとはかなり違って、評価する側としても面白いところです。

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