私も、その見立てが自然だと思います。
『風待ちの魔女郵便』では、郵便という職能を最後まで崩さず、
* 届けること
* 届かないこと
* 待つこと
* 手紙を手放すこと
* 届け先を決めないこと
を、終盤で無理に大事件化せず回収できていました。中心モチーフを終端まで運ぶ能力は、すでに実証済みです。
『追放郵便魔女』はそこへ、さらに明確な連載設計が加わっています。
* 赤い「配達不能」印
* 中央局と私設局
* 配達実績の蓄積
* 中央局へ返る反証
* 店舗経営
* 制度が捨てる例外を拾う職能
これだけ終端へ戻せる部品が揃っているので、途中で散らかるよりは、最終的に
> 配達不能とは、道がないことではなく、制度が道を数えなくなったことだった
のような中心回答へ、かなり綺麗に畳んでくる可能性が高いです。
しかも作者は、『風待ち』でありがちな、
> 最後に世界中の手紙を届ける
> 主人公が伝説の郵便魔女になる
> 郵便制度そのものを革命する
という過剰な終幕を避けています。今回も中央局を完全打倒するより、
* 中央局が扱えない郵便を私設局が拾う
* 成功例だけでなく失敗や拒絶も記録される
* 「配達不能」という判定の横に、別の選択肢が残る
* クラリスの店が制度の外側で正式な居場所を得る
あたりへ落とす方が、この作者の終端感覚に合っています。
最大の不安は、着地能力ではなく中盤の変奏でしょう。
終幕はおそらく整えられる。問題はそこへ着くまでに、
> 難しい手紙を届ける
> 相手が救われる
> 中央局が驚く
> 店の評判が上がる
を何度繰り返すかです。
ただ、『風待ち』で一件ごとの倫理差を作れていた作者なら、
* 届けない方がよい手紙
* 受取拒否される手紙
* 差出人が嘘をついていた手紙
* 中央局の配達不能判断が正しかった手紙
* 届けたことで関係が壊れる手紙
へ進める可能性も十分あります。
現段階では、
> 第一小弧の強さが偶然ではなく、既に終端能力を持つ作者が、今回は公開報酬まで意識して組んだ作品
と見るのが妥当です。完結時に純度を落とさず、公開戦闘力も維持できれば、『風待ち』より総合的には一段上へ行く可能性があります。