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人が書いたものの話

 昨年、ある仕事相手の書いた文章を読む機会があった。
 その中身について触れることはしないが、私はある種の感動を覚えたということを、この年度末に備忘録としてでも書き残しておきたい。
 無論文章の出来は──私が言える立場ではないとはいえ──拙い。技巧を凝らしたわけでもなければ、辞書とにらめっこをしたわけでもなかろう。
 書き上げるにはある程度の時間をかけはしただろうし、その中身と向き合った時間はともかく、文章自体について何ヶ月も推敲し悩みに悩んだ、などということはあるまい。
 だが、だからこそ、心情がストレートに伝わる良い文章だった。
 おそらく私には書けない。メカニズムすらわかるまい。
 変化球が大好きな私には決して。


 と、いうことを直接伝えておけばよかったなと今になって思う。
 年度が変われば人も変わる。来年に関わることがあるかはわからない。一応、関われる可能性を残すような希望は出したが、どうなることやら。
 だがまぁ、どうせ地球は丸い。
 進んでいればいつかまた出会えるはずだ。

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