「オリジナル短編 ファンタジー」を含む小説

見慣れた建物に足を踏み入れたトオル。 だがそこには、冷静に微笑むスーツの男と、彼の中に潜む“もう一人の自分”がいた。 小さな悪戯が、ほんのわずかな時間の間に世界をずらす―― 日常…

泣けない魔女と、泣かせてあげたい魔女。 ふたりのあいだに生まれた小さな奇跡は、呪いでも、祝福でもなかった。 これは、心を少しだけやわらかくする“やさしい魔法”の物語。

小さな町に昔から植えられている不思議な木。夢を叶えた人が木の前に立つと、その木は蜜柑を実らせます。 いつ、何のために植えられたのか誰も知りません。 蜜柑の木が見守った二人の少女の…

古くから力試しに使われ、いかなる強者相手にも無敗を誇る宝像〈那暈〉は、今は繁華街の路地裏で跪いている。 忘れ去られ、退屈に溺れゆく〈那暈〉に、少女が挑む。 （他小説サイトでも投稿…

贅沢と虚飾こそが正義とされる王国。 貧しい少年カイルは、父が「不正な予算配分」を指摘したために全財産と、誇りだった**『真鍮の定規』**を没収された過去を持つ。 王は老詐欺師…

盲目の父と、優しい姉と暮らす少女・マイ。 ある日、父の手により命を奪われた彼女は、 痛みも悲しみもない「異世界」にたどり着く。 そこで出会った青年・ソウに導かれ、 マイは再び現…

※この短編集は、現在連載中の「ガラス瓶の見る夢」シリーズとは無関係の、過去に執筆したオリジナル短編をまとめたものです ――日常と夢の狭間、その小さな物語たち―― 非日常へと続…

森の奥で手紙を届けるのは、ゆっくり歩くカメの郵便屋「カメじい」。 ある日、リスから「夜が怖い」とフクロウへ宛てた手紙を預かります。 速さよりも大切なのは、心をのせて運ぶこと――。…

目覚めるとそこはゲームの世界だった――高二のユウがスライムの相棒と共に立つのは、チュートリアルの草原。ただし、UI の向こう側の“痛み”や“笑顔”はすべて本物で…？ “セーブポイ…

誰にも見送られることなく死んだ男が、目覚めれば異世界の雪原にて幼き少女に「必要だ」と迎えられていた。 再び握った鉄槌から響いたのは、ただの金属音ではない。希望を繋ぐ“約束の音”だ…

異世界に召喚された――ただの青年だった彼が、神より授かった“覇断”（すべてを斬る力）で 竜も影も巨人も一閃で断ち切る。だが、本当の敵は世界を揺るがす“理”すら乗り越えようとする……

腐敗しきった国で、 少女ユリアは家族とささやかな幸せを生きていた。 けれど、その国はあまりにも脆く、 大切なものを奪う手はあまりにも容易に伸びてきた。 失った悲しみと、それで…

毎日代わり映えのない日々を送る「私」は、ある日の真夜中、大きな蝶と出会う。 人と同じくらいの大きさのあるその蝶は、きれいな羽を持っており、私はそれにすっかり見とれてしまっていた。

　大正浪漫華々しき時代。出版社に勤める上田従一は、華族の屋敷へ潜入取材を命じられる。屋敷には軟禁状態の令嬢、二条灰子がいた。外の世界を知らない彼女と親交を深めた従一は、ある日「死…

この世界では、時間は液体だ。 空から降る滴を瓶に集め、命を繋ぐ。 テミスは母を時間不足で失い、他人の滴を奪う時間泥棒として生きてきた。 ある日、酒場で耳にした『逆さの森』の噂——…

いろんな世界を楽しんでいただければ幸いです。

　物語はいつか完結するもの。 　しかし現実はそうではない。 　未完で終わってしまう物語も数多く存在する。 　様々な理由により完結に導くことが出来なかった物語。 　物語の創造主…

1話完結のショートショートです。 SFとファンタジーを混ぜたような、不思議な世界を語り部の視点から書いています。 くすっと笑えたり、皮肉を感じられたら嬉しいです。 『ナラティヴ…

本好きな高校生香（こう）が本屋巡りに出かけた際に出会ったのは、置かれた本が喋る不思議な書店だった。