「はなして」を含む小説

『僕の世界の中で、一番大切で一番大好きな君へ』 初めて飼ったペットは何ですか？ その子と過ごした日々を覚えていますか？ その子とお別れした時のことを覚えていますか？ き…

作者が先日、高校を卒業いたしましたので、記念的なものです。

　食餌を終えた梟が声高に啼いた。月は歩み、少女は光のなかに、私は夜のなかにいた。少女が顎を擡げると、微風が赤の髪を揺らした。艶やかな赤は皓に曝され、降り注いだ皓は雫となって滴り落…

今度は本格ホラーです。

　その街の印象は灰色だった。 　透きとおっているわけでもなく、霞んでいるわけでもない。曇っているわけでもなく、ぼやけているわけでもない。透明度はひどく高く、彩度だけがひどく低い。…

けしごム様の自主企画｢このお題のおはなしを書いてください。【雪についた足跡をたどってみたら】｣参加用です。 なくしたものを見つける話。

気が付いたら花だった。でもただの綺麗な花ではない・・・魔物だ。 最初は途方に暮れたけど、空腹には耐えられず日々狩りに勤しむ。もちろん生きるためだ！ そんな植物の魔物である青い花と…

あかねは中途失聴者で沼の中に居た。青さんが彼女の名前を呼ぶ、その声が届くまでのおはなし。

彼女は初めて会った婚約者に淡い恋をした。　 ……それがどれだけの代償を必要とするのかも知らずに。 そして彼女の恋心は徐々にすり減っていきやがて消えてしまうのだった……。

若夫婦のおはなし 梅が咲くほどにあったかく、春の匂いを運ぶ冬の夜。 ちょっとだけ足を伸ばしてレンタルショップに行こうかな？ コンビニでアイスも良いかもと、ワクワクを膨らます奥さ…

夢月七海さんの、同題異話・2月に初チャレンジしました。 近所に優しいお姉さんが住んでいた小学生の頃のはなし。

短編小説 兄の伏せる病室で、手を握り締める。幼少を思い起こす。

主人公、郡山光春が不審者につけられるおはなしです。

人類の歴史は鬼を外に追い払い、福を内に招くことの繰り返しでした。 むかしのはなし、さいきんのはなし、それぞれの「王さま」が誰なのか想像しながら読んでください。 ちなみに５話目は歴…

全知全能の神として、人々に崇められる存在…… になるはずだったがいつの間にか魔王として恐れられる事に。 人々から忌み嫌われる彼の望みはただ１つ。 平穏な日常。 それを叶えるべく、…

登校中の少女と道ばたの子猫と小さなお話しです。

古代中国の亡命詩人と、娘の姿をした桃の樹のおはなし ＜冒頭＞ 辛くも都を逃れた李韓が、郷へ戻る道すがら行商人に出くわした。 　地まで届く辮髪と白い顎髭を持った仙人のような老爺…

異質な作品を書く幻の超短編作家 グリード・A・ハスレイミーの未訳短編をハスレイミーマニアである零坂風音が全訳。 「ハスレイミーの作品は、僕の書く趣旨のわからないような作品群の基…

夜がきた。僕はゆっくりと目をあける。 肌にさらさらと触れる水。温度は感じない。 とっくに慣れた浮遊感を感じながら、僕は立ち上がる。 僕は湖の底に沈む幽霊だ。足元には、僕の死…