「円城塔賞 純文学」を含む小説

絵本作家の男性の家の庭には沢山の植物が暮らしていた。黄色の薔薇は一緒に暮らしている花々達や野良猫とのんびりした日々を過ごしていた。ある日黄色の薔薇の目の前を自転車に通り過ぎようと…

カクヨムWed小説短編賞2023応募作品。砂漠の砂の中で目覚めた私。目覚める前の世界は水が満ちた穏やかな世界だった。砂を掻き分けて近づいてくる足音。人と何かの恋物語です。何かとは…

江戸の世に、どういうわけか舞い降りた通称「サブスク侍」。 その手に携えた「デジタルクラウド刀」を武器に、サブスクリプションサービスを広めにかかった――。 題名以外のすべてを、Ch…

現代のファウスト、ものぐさで爪弾き者のＦは、天使メフィの助けで次々に思いつきの欲望をかなえるが、満たされることがない。『計画としての世界』を破壊したあとにＦが見たものは？……欲望…

滅んだ世界で、美しい一角獣に乗り屍躰の山を踏んでいく―― 小夜子は不登校の従弟・哲が語るおぞましくも美しい夢の話を聞いてから同じ夢を視るようになった。その夢で、小夜子は現実に疎ま…

祖母の愛犬マロンがある日脱走してしまった。三日後には発見されたが、以前のマロンとは何かが違うことを、孫娘は気づいてしまう。その違和感の正体は何か、そして祖母の秘密とは…。

思い出したくなかった。でも思い出してしまった。 部屋の掃除をしていたとき、卒業アルバムに一枚の便箋が挟まれていることを知る。 そこに貼られていた押し花。 白い宿根草。クリスマスロ…

太平洋戦争が終わり、フィリピンから帰還したマサオミは、空襲で焼け野原となった故郷であるN県N市を目の当たりにする。この空襲で母親を喪い、帰る場所も失った彼は、隣に住んでいた大工で…

君に伝えたい僕とそれを邪魔する、虹や雨。

カクヨムWeb小説短編賞2023応募作品。 ハイスペックな男子が好きなの。彼は今まで出会ってきた男の子とは違う。元カレはみんなハイスペックだ。それは多分私の性格に理由がある。ねえ…

不条理を強いる絶対君主への反抗。無力な子羊は大人になって・・・武器は、劣等生のわきまえにて抗う精神。

砂に半分埋まった店、宙に浮いた教会、周り続ける水車……永久機関テロ、増殖テロ、空中浮遊テロなどさまざまなテロに襲われる世界をさまよう男の話

誰かに見られている気がして、振り返るとワンボックスの後部座席に熊が座っていた。私はその黄色い瞳を見つめながら、逃げようとする。しかし熊は右手を上げ、左右に手を振り、そして、体が真…

　僕達はかけっこが大好きだ。だって、ゴールテープを切る爽快感がたまらないからだ。けれど、ある日流れたニュース速報のせいで、僕達の楽しみは奪われてしまった。 　※小説家になろう様…

大人になってから始めたバイオリン。 課題曲は、妻と娘も好きだったカノンだった。

退屈な日常を嫌い、非日常を求める大学生の平井公太は、とある町で不思議な縁日に出くわす。

《短編小説》朝のコーヒーショップから始まる奇妙な話。 しかし誰もが気付いていない実話である。 ※世界が平和になりますように……という願いを込めて書きました。 (短編賞創作フ…

夏が消された街で、「ぼく」と、クラスメートの千種（ちくさ）による、犯人探しが始まるような始まらないようなお話。友情なのか、恋なのか。生きているのか、しんでいるのか。

メロスは思案した。 かの王とポケモソカードバトルをして必ずや勝利を収めないといけない。 そのためには俺様の最強デッキが無いとだめだ。 ついでに妹の結婚式も祝っておきたい。 走るか。