「鎮め」を含む小説

劇団ロケットの団長兼作家の芝は悩んでいた。 悩みの種は彗星の如く現れた新人、草間十華その人であった。 劇団を分割した二人のトップスターの諍いを鎮めた草間に対し、何を悩むことがある…

主人公ヘンテコたちは死神。 死後世界のシルクレシオンは、【天界】【死神界】【地界】の三つで構成される。 死神は、現世でお勤めを終えた魂を【天界】へ運搬したり、現世で変化した魂を鎮…

　竜の肉を喰わされ、魔法使いに落とされたリュカは世界に悲観し、世界を壊すためにドラゴン達を人の姿に変えた。竜王と呼ばれ人々からは恐れられ、竜人となったドラゴン達からは敬愛される。…

江戸の時代の隅で起きていた事。 多大な戦に隠れて生じた呪いの戦慄は、小さな街の殆どの侍を死に致らしめた。 呪いは毎度様々な形で降りかかるが、鎮める形はいつも変わらない。 「呪い…

年に１度行なわれる、帝国の官僚登用試験をギリギリで合格した少女・苺麗（メイリー）が配属された先は、不毛なガラ山だらけの僻地に築かれた小さな城塞である伏龍（フーロン）城だった。 そ…

引き篭もりの拓はある朝目覚めると活力に溢れていた。久しぶりの外出に胸が踊るが、コンビニで気を失ってしまう。あれから九年も経っていたのだ……。親切にしてくれた店員・佐田は拓が虐待さ…

そこは、深く静かな森なのだと、その子は言いました。 　深いけれども昏くはなく、様々な緑を透して幾筋もの白い光が射し込み、葉を通過したその光と立ち籠める白い靄は、青みがかった緑…

竜の怒りを鎮め、人々の争いを止めた。 英雄王の一撃は山を穿つ。

　はるかはるかの大昔。《悪魔の怒り》と呼ばれた恐ろしい災厄がとある王国を襲った。 　あまりに凶悪な猛威を振るうその災厄を前に、人々はなす術もなく苦しみの悲鳴を上げ多くの涙で大地を…

　【電撃一次選考通過──ならずの剣戟SFファンタジーinディストピア小説】 　ある日、東京に剣の雨が降り注いだ。 　 　その災厄から半世紀程が経過した今、ある街の噂が蔓延ってい…

旅人は、鳥居峠という難所の手前、奈良井の街に立ち寄ると『すくみ』という疫病が蔓延していた。400年前に疫病を鎮めた神社の明神様も、動かず。これには理由がありそうで、どうやら謎は鳥…

疫病の蔓延で焼き討ちにあった村で一人の少年だけが生き残った。 復讐心を鎮めいずれ訪れる孤独な死を望む彼の前に現れた二人の訪問者、 一人はすぐに死したが一人は奇怪な術を扱う異端者で…

それは終戦の花鎮（はなしずめ）の祈り。「今に、わたくしが死んだら。鎮めの花と花と、この御国の土に、どうぞ埋めて下さいましね」 大戦に引き裂かれた家族の絆。1945年終戦のハルピ…

旱魃に見舞われた村を救うべく、十三人の娘が〈土神〉の棲むという洞窟へと送り込まれる。十二人は〈土神〉に出会う前に死に、生贄として役割を果たせるのは「私」のみとなる。自分を食べて怒…

１９９６年。５月。 私・大城琴（おおしろ・こと）は、気になる同級生の七宮栞（しちみや・しおり）と地域の伝承『橋姫伝説』について刻まれた石碑を見に行くことにする。 宮城県仙台市…

富士の樹海に魔法使いが居ると情報を手に入れた新米記者『伊和佐ドウル』は、樹海の中で一人で暮らす『粟島チャミ』という少女と出会う。 ドウルはチャミが縄文時代から富士山の噴火を防ぐ為…

亜国の後宮に皆から敬遠され、異彩を放つ一人の妃が存在した。先王の御代から《貴妃》の位を賜るその妃は片目に宿した龍の力で未曾有の大災害を鎮めたことから国を救った英雄として国中に名を…

　そこはモンスターのいる世界。かつては隆盛を極めたモンスターも人間側の技術力の向上で逆に狩られる立場となってしまう。 　そんな中、鳳凰エリアに住んでいたドラキュラはこの状況を良し…

山の中には、罪深き者たちの魂を鎮め、その御霊が安らかであれと祈る神の使いがいた。 その使いの仕事は、村の民たちの平和を守ることでもあり、 そのために行う「あること」とは…… 　…

天に浮かぶは〈垂状山脈〉、遥か広がる〈鎮めの海〉。そしてすべての上に座する明けぬ闇夜に閉ざされた〈ヨルの国〉。 分かたれた場所に生きるこどもたちを繋ぐ、手紙と魔法の物語。