「ライト文芸」を含む小説

「来たわ！」 こちらを向いて明るく放ったそのひと言は、まるで恋の女神様からのお告げの様にも聞こえた。 結核で入院した先のサナトリウムで、初めての恋に落ちた主人公の甲斐ちひろ。…

純喫茶、琥珀亭の看板娘アイ。光の速さを突き抜けて進む超特急、銀河鉄道きぼう号の車内にある店に勤める女の子だ。彼女が言うにはお留守番。彼女を置いてどこかに旅立ったマスターの帰りを待…

「博物館の年間来場者５万人を達成できれば存続を許可しましょう」 　ここは人口流出と税収減に悩む香川県船出市。新市長の緊縮財政により、年間来館者数5000人の船出市立郷土博物館に…

谷口宏人はヒロトのハンドルネームでＭＭＯＲＰＧ内ではちょっとした有名人だった。 ある日、アップデートの内容をギルドの仲間と見ていると、ｅスポーツと称したタイムアタックが開催される…

どこかで聞いたことのある音だ。ある日、立花由香は、ショッピングモールの広場でのピアノの演奏に足を止めた。演奏をしていたのは、タキシード姿の男子。その姿を見た、由香の胸はふいに高鳴…

プロピアニストになる―― いつしか抱いたその願いは叶うことなく、どこにでもいる在り来りな大人になった。 もう何年もピアノを弾かずに、かつて鍵盤に触れていた手は吊革を強く握っている…

　大学二回生の生島昂輝は、大学生活を謳歌していた。 　飲みサーと言われるテニスサークルで生島は日々飲み、遊びに明け暮れていた。夢を追って努力する人間を見下し、蔑み、軽んじてきた。…

不思議な友達、自由過ぎる親、おバカな出来事…私の周りの人たちが引き起こす、もう笑っちゃうしかないお話を恥も外聞も無く紹介します！

☆おしらせ☆ 　全話を公開状態に移行いたしました。 ◇あらすじのようなもの◇ 　ハウツー本。 　それは見知らぬ世界へと旅をする人にとって、指針となる本だ。 　嘘つけ。 　天城…

大学に入学したばかりの主人公、星田は、とある講義の中でふとした疑問を抱く。 本来なら泡沫のごとく消えていくはずであろうその何気ない疑問は、突然目の前に現れた一人のゴスロリ女により…

才能が枯れてしまった「抜け殻」の天才女性漫画家の先生と、両親も行き場も失ってしまった「娘」・咲耶の、なんてことは無い暖かで優しい「親子」の物語。 ※この小説はフィクションです。…

【書籍化します！】 大幅改稿、加筆の上、2019年5月31日KADOKAWAより刊行されます！ よろしくお願いします(*´︶`*) ─────────── 付き合って一ヶ月目…

幼い頃、神隠しにあった佐倉郁（かおり）は、不思議な青年から秘密の名前をもらった。数年後、郁は幻の銘酒を求めていくうちに真木薫という男性に出会う。真木は青年にうりふたつだった……。

中性的な美形の少女・凛堂真(りんどうまこと)は、『王子』ともてはやされ将来を有望される、文武両道の秀才であったが、『王子』としての生活にどうしようもない息苦しさを感じていた。 そ…

高森元気、２０歳、将棋棋士、七段。 松井直、２０歳、家事手伝い、元Ｕ－１８女子サッカー日本代表。 ふたりが出会って、何かが変わる！ 将棋半分、ラブコメ半分くらいの雰囲気で書いて…

長期休暇を利用して、リフレッシュのために京都旅行にやってきた明子は、一軒のバーでへんてこな仮面をつけた奇人と出会った。奇人はぷかぷかと煙草を吐き出し、明子に京都案内をしてくれ…

狐人の里、コトリ。 大きな耳とふわふわな尻尾をもつ人々が前時代的な生活を送っているこの里に、新米調停官であるサク・ロニックは訪れた。 サクの使命は健全なコトリ文化の維持と観測、連…

その町にはいつも手紙を書いている男がいた。シャツの胸ポケットにペンをさし、腹に巻いたはらまきに便箋を潜ませた男が。 しかし、男の出した手紙は、翌日の朝に返ってきてしまう。それもそ…

「あの～僕のお願い、聞いてもらえないでしょうか？ 　迷惑だったらいいんです、でも他に頼める人いなくて」 「うん、迷惑だから。他をあたってくれる？」 霊感少女夏海と、気弱な幽霊の物…

夏の日差しを避けるため、街の中にある小さな公園に避難した高校２年の女子・小野田美月(おのだみつき)と斉田亜美(さいだあみ)の２人は、亜美が幼い頃の思い出話をする中で、とある事実が…