「昏い」を含む小説

“冒険者”。 王の名の下に世界を拓く任を帯びる者達の総称であり、その資格を得る為の試験は実戦さながらの厳しさを誇る。 幼いながらも広い世界を夢見る有翼人種の少女アネモネは、双…

昏い森の奥。 獣の遠吠え。 薄荷の香る黒装束。 銀十字の剣を片手に乙女は笑う。 紅い月の夜、魔物狩りが始まる──。

一時ツイッターで話題になった、北海道交通局の不気味なツイート。あの裏でこんな百合風味ホラーが展開していたのではないか、と予想して書きました。 この物語はフィクションです。実在する…

ポリコレが激しくなった近未来のハリウッドで、主演を勝ち取るためジュリアは同性愛者のフリをすることにした。アンナは偽装を承知で、一緒に住みサポートしてくれる。しかしそれでもハリウッ…

宇宙には未解明の謎がある。今回は「なぜ宇宙人はいないのか」「なぜ宇宙初期の星の光が見えないのか」「なぜ月の内部に水があるのか」の３つの未解決の謎に、解答するSF百合を考えてみた。…

周囲の人間の心の声が聞こえる理世は、同じ能力を持つ慶乃に会う。2人は仲良くなっていくが、ある日突然慶乃が理世を無視するようになってしまう。 この短編小説は、僕が書いているダーク…

大正時代の坪八村。この村では近代化を進めようとした人に、祟りが降りかかるという。その言い伝えの裏には、恐るべき計画があった。 この短編小説は、僕が書いているダーク百合短編集『夕…

刑事の七歩は、連続殺人犯の天才彫刻家小学生清を問い詰めていた。暴いたトリックを説明して「犯人はお前だ」と指摘したその先で、まだ狂気との戦いは続く。 この短編小説は、僕が書いてい…

――昏い森の中に独り棲む、妖艶な美女。 そんな彼女の元を訪ねたのは、能面の様な顔をした騎士だった。 「やぁ、香煙の魔女」 「あら、ごきげんよう顔無しの騎士サマ」 この騎士は物…

時計の音が鳴り、今日も魔女の女の子フィリアの１日が始まります。 古い童謡のような、どこか明るくて、どこか昏い世界が表現できればなと思いました。 （直接的な描写はなるべく避けてい…

大学生の利美は、友人の光世に言われるがまま、影絵パフォーマンスを光世の作品として世に発表し続けた。しかしゴーストパフォーマー（ゴーストライターのパフォーマーバージョン）を続けるプ…

地球人に擬態する宇宙人、キッキポアポア星人が地球を侵略して10年。真緒はキッキポアポア星人を殺しながら、高校時代の失敗をなんども繰り返し後悔していた。 この短編小説は、僕が書…

俺は禎元晴矢。富士坂南中二年生だ。 再び同じクラスになった小学生時代の友達五人との間には、背負いきれない秘密の共通の昏い過去があったんだ。 いつも六人だけで放課後は話し、人を寄せ…

朝が訪れることなく、夜だけが支配する世界「ドゥンケルナハト」では人々は人工的な月を中心に栄えた「月都」と「精霊灯」で守られた町や村が広がっており、人々はそこで生活を営んでいた。人…

　神の寵愛を受けて、奇蹟が満ちる世界にて─────。 　ヒトは忘れがたい過去を背負って生きていく。 　ヒトは癒えない心の傷を負って生きていく。 　それはサフィール最高格の水と…

【TOBE工房：第64回「夕立」】落選供養 　雨の降る日は、頭がひどく痛んだ。 　そんな時、鏡の中には姉さんがいて、その昏い瞳で私のことを見つめている。 　姉さん、ごめんなさ…

昏い感情を食べて生きる〈クチナシ〉たちと多層構造の街を舞台に描く退廃異聞小説

「君との婚約は破棄させてもらう。君には心底幻滅した」 3年間連れ添った婚約者ジェイドに、謂れもない罪で突然の婚約破棄を告げられたアドリエンヌ。その罪の内容とは、アドリエンヌが幼…

雪に覆われた冬の街で、白銀の姫は今も眠っている。 ミトラと呼ばれる不思議な生き物が跋扈する世界。そこへ迷い込んだ男子高校生 零夜は、旅人のキヤ、遊牧民族の少女ティエラと共に異世…

自殺を決意した少年の話