「なんか暗い」を含む小説

レ・ユエ・ユアンの舞台より三〇〇年前、法王歴七〇四年。 〝永妃〟と呼ばれるティ・ルフ王国の女王・ルネアは、褐色の人々を奴隷として売り払う商人たちを成敗して回り、民から人気を集めて…

　水府城下を歩く一人の青年、金五郎。彼の父親は、新田宮流居合術の創始者にして、達人の誉れ高い、和田平助正勝。金五郎は、勤番明けの一日、同輩、朝比奈伸一郎を尋ねるのだが、そこには新…

────青い月を見たか、と尋ねていく男がいる。何かを答えると、男はキラキラと輝く種を一粒与えてくれるのだ。 これは、天へ届くほどに高く伸びたビルの暗い足元で細々と暮らしている人…

　父の死という現実を受け入れられず、引きこもってしまった過去がある大野彗人。 　その先に必ずくるであろう別れを恐れるあまり他人と距離を取ってなるべく関わらないようにして、父の残…

七洲を統べる大皇の娘として生まれた夕星には前世の記憶がある。だれにも打ち明けられない秘密を抱え、暗い森の古宮に隠れ住む日々。心の支えは双子の姉媛・明星だけ。 しかし、海を越えてや…

四肢を広げた蛙をみていた。葬式の帰り、生々しい過去を思い出した。

実話です。近所の川がヘドロで汚れ悪臭を放っていた昭和の時代・・・ 幼稚園に通っていた時です。学校帰りの小学生たちが側溝の穴の中を見て騒いでいました。中に入りたいけど身体が大きくて…

この世ならざる異形と、それに対抗する異能者がいる世界。 如月凪也はいつものように昼休みに学校の屋上でタバコを吹かしていると、見知らぬ少女がやって来た。 どうやら飛び降り自殺するつ…

兄弟の弟が殺人事件を起こすところから話が始まります。 振興宗教にはまった両親を持つ兄弟、その宗教の教祖である男を弟が殺害。目撃してしまった兄と、事件を隠蔽するために証拠を隠滅しま…

中山ノブは男子高校生。 彼は根暗なオタクであり、クラスでいじめられていた。 そんな彼はふとしたきっかけで大好きだったゾンビゲームの世界に入ってしまう。 そこは危険なゾンビがうよ…

　小学校教師の天見は、休日に出かけた公園で暗い顔をした少女を見かける。まるで世界から捨てられてしまったような姿に天見は魔が差し、その少女の手を引き連れ去っていき……。

夜道の正しい歩き方

暗い部屋の中で、“自分”はボーッと携帯電話を眺めていた。

私は貴方を探している。 暗い暗い。 闇の中で。 貴方の微笑が。 一瞬、見えたようで。 手を伸ばした。 だけど。 何も無い。 ギュッとする。 温もりも。 今は。 そう。…

　暗いと思うか、明るいと思うか。 　夜の明けるころか、日の沈むころか。 　あなたの見る景色は、あなたの心しだい。 　まどろんで見るような夢に、静かに寄り添う掌編をお届けします…

英語教師の白谷クリスタは、老朽化し廃校となった 黒菊源中学校 (こくげんちゅうがっこう) に不可解な形で飛ばされてしまう。この悪夢のような世界に閉じ込められたクリスタは、脱出する…

佐倉美咲は、平凡な女子高生。特に変わっているところはなく、普通の女の子だ。ただ、美咲は友人が一人もいなかった。テンパってしまい、どうしてもうまく関係が作れない。そのため、恋人を作…

僕の独白体のショートエッセイ集です。内容は、たいへん暗く、人間に、絶望的です。苦くて、渋いお酒や、コーヒーのようです。自己肯定感の時代とは真逆の自己否定のエッセイです。このような…

詩集六つ目です。 今までの病み系とは少し変わった詩を書きました。 ※コレクションに他の詩もあるので、気になった方はそちらもどうぞ。