「何処かへ」を含む小説

仮想現実世界が第二の世界として認められた世界。 長い冒険の果て世界を救い、戦争を根絶した英雄がいた。 彼はほとんどの人間の記憶には存在せず。 誰もがこの世界は流れるままに平和にな…

世間一般ではマンドラゴラは貴重な薬の材料になるとかで、今日も何処かで絶叫が響き渡る。あたしもそんなマンドラゴラの一本、但し他と違うのは自我があって且つこの誰もを魅了するセクシーな…

「君との結婚はなかったことにしてもらう」 いつものカフェで、いつものように会いに来た婚約者に、パトリックは婚約の解消を伝えた。 何処にでもある街のカフェで淡々と進められる婚約解消…

同性の恋人から、『無人格症』であると告げられた紗絵。 無人格症はその人間に心がない事を示すもの。その事実を前にして、紗絵が思った事は…… ※『小説家になろう』『ハーメルン』にも…

カクヨムコンテスト10【短編】短編創作フェス「つま先」 「うちの妻がつま先を残して失踪した」 疲れ果てた声の大学時代からの悪友は電話先でそう呟いた。

官能小説で名を成し、今や小説家としての地位を確立している内山定義氏には、東京への出張が年に何度かある。 一方、国鉄に本社採用され現在は米子鉄道管理局長として赴任している青木進氏は…

組織と距離を取って自分と向き合うために無期限の休暇を取得した米子。今まで経験した事の無い平和な日常がそこにあった。浜崎里香達との交流で女子高生らしい生き方を知る。戦う事しか知らな…

ある晩。子供のいない夫婦のもとに、可愛い女の子の赤ん坊が優しい籠に入れられて預けられました。誰が何の目的でそうしたのか。 桃色のほっぺの彼女は「桃子」と名付けられ山奥の村でわんぱ…

俺のことを好きだと言ってくれた女の子がいた。 でも、その子はもう何処にもいなくなってしまった。 これは、雪に溶けた淡い記憶。

日照りが続く国である噂を耳にするものが増える。どうやら何処かに雨を降らす方法があるのだと。

異常気象が珍しいことではなくなった昨今、風花の家で飼っている黒猫のブチタは日中どこかに消える。庭には出ていない様子だが、家の何処にいるのかは分からない。暇つぶしに風花がブチタを追…

　舞鷹市は瀬戸内海に面した温暖な気候の地方都市だ。この街は冬になっても滅多に雪が積もらない。前回積もったのが２０年前で、以降は雪が降っても積もる事はなかった。 　この街に住む中学…

人も獣も植物も、ひとつの例外なく〈変異〉する世界。 腕に無数の目玉を持つ盗人の鳥吾は、体に一切の〈変異〉を持たない要一を連れて旅をする。 あの寺まで連れていきさえすれば、この気…

主人公で男子高校生である神崎千花18歳の家族は異質である。 大黒柱である父・神崎智也47歳とその父を支えながらパートに勤しんでいる母・神崎奈央子41歳の間には5人の子供が居る。 …

この物語りは、北陸の某県の超僻地での、狂気の村（『人喰村』）の、伝説云々の話である。 冬の多い時は、積雪４メートルにも達するこの村に、旅人が間違って入り込むと、何処からともなく…

食事を終えて尚、何処か満たされたない気持ちを抱えたまま、普段訪れているバーへ。其処で出会ったのは国境の街から来たという髭面の紳士。彼が語る秘密の話とは何なのか…？僅かな違和感から…

――メハ暦1000年、人類は危機に陥っていた。何処からともなく現れる化け物共によって。 多くの者が滅んだ。多くの者が飢えた。多くの者が、希望した。救いの手を。例えそれが悪魔の手で…