「口ばっかり」を含む小説

蒸気と金属の世界。 権力者たちは地図に各々の線を描こうとしている。発明家たちは特異な立場で技師を巻き込み尚も先を見据える。大地を駆ける列車、空へと領土を広げた飛行船。その先を。 …

西暦2035年ーー。 世界各地には突如、天高く聳え立つ巨大なダンジョンが出現した。 幾度の調査が行われたが、完全攻略は不可能とされ、夢と希望を抱いて挑んだ多くの冒険者たちは二…

ともに仕事をした縁で、演出家・映像作家の乾氏の家に招かれることになった。昆虫や動植物の標本の収集家である彼は、ふとした拍子に同居していた家族との不和について口にした。

平凡な高校生、美前 平成には幼馴染がいる。素直になれず言葉の強いツンデレ中学生、通称棘姫と呼ばれる新田 令和である。口では突き放しつつ内心では仲良くしたい令和ちゃんは今日も平成く…

第52回Twitter300字SS お題「咲く」参加

　神戸の造船所にて、建造中の豪華客船が炎上した。後にそれは火災事故ではなく、計画殺人だったことが明らかになる。新興宗教団体の教祖が、死者百二十九名という未曽有の大量殺人を実行した…

『あ、あの先生に……描いて、欲しいんです』 「え……？　描くって何を？」 　彼女は再び声を詰まらせ、そしてその言葉を口にする。 『あの、もう一度、私を、です』 ＊＊＊ ＊…

妹の記憶だけは強烈に残っている。なのに……。そんな私、久美柚歌が出会ったのは、妹そっくりな顔をした少年であった。そして彼はこう私に伝えた。「記憶の旅に出てみないかい？」 記憶のな…

　四月一日。遅刻の言い訳として、ちょっとした嘘を口にした主人公。エイプリルフールの冗談のつもりだった。ところが、彼が帰宅すると……。 　四月一日に人生が大きく変わった、一人の学生…

貧乏作家の広瀬みずきと、少々口の悪い喫茶店マスター遠野の日々繰り返されるありふれた日常の中に潜むほんの少しの覚悟と決断。 それはそうと、サンドイッチの美味しい喫茶店は正義です。

コレはノヴェルが「詠み人」として初めて小説を手に入れるために冒険して、バーグさんがフォローしつつも毒を吐く、ただそれだけの物語。

　数日顔を見ていない幼馴染の仏師を心配して差し入れを持って家に行く。 　私は遠慮なく戸を開け、ぽかんと口を開けた。狭い家には、鎧を身につけた屈強な男たちが十二人。それと、幼馴染の…

　カクヨムでの執筆をサポートするＡＩ「バーグさん」をインストールした。 　これで誤字もなくなるし、スケジュール管理もばっちりだ。 　と喜んでたのだけれど……。 　カクヨム３周年…

「まさか……あのラーメン屋さん……」私が口に仕掛けた可能性はしかし、軸本くんに否定された。 尽教大学人間科学部心理学科、軸本風人の推理が冴える⁉︎

最近、軽々に使われすぎている「ありがとう」 薄っぺらい感謝に価値などあるのか。 神はそれを取り上げた。 失って初めて分かる、ありがとうのありがたみ。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇ …

初代国王フィガロには引きこもりで人見知りの激しい王子がいました。フィレロという名のその王子と結婚したいと言ってきたのは、行動力溢れる笑顔の可愛い美少女でした。しかし、婚約発表直前…

たくさんの子供たちの、命の恩人の話です。 どうか、フィクションだと思って読んでください。

私はモノトーンの世界に生きている。 そして、この色彩のない世界が気に入っていた。 凪のように静かで。 だから、小野寺小雪が疎ましい。 キラキラしている彼女が近くにいると、ハレー…

かつて、神々に反逆して封印された、名も無き邪神、 あらゆる攻撃を受けても傷一つつかない、強靭な皮膚、 光すらも飲み込み、水をも切り裂く、影の翼。 あらゆるものを焼き尽くす…