「青春・夏」を含む小説

　その塔に暮らす女の子は、ひととせばかりの一生を過ごす。 「女の子が目を覚ましたのはその余りの寒さからだった。上体を起こし徐に顔を回す。暗かった。それが彼女の見る初めての光景…

勉強にも、他人にも、自分の人生にすら興味が持てず、無為な日々を送っていた大学生の僕。一念発起してキャンパスに足を向けようとしたある日、ふと耳にした会話から、高校時代の生物部で体験…

どうしようもなくめんどくさい普通の兄妹の話です。 かつてネットの海に落としたことがある作品を、大幅に改稿したものとなります。

将来は画家になるという夢を持った少年「僕」と能天気にヘラヘラと毎日を過ごす幼馴染「真辺茉奈」――そんな2人へ、ある夏休みに1本の電話が掛かってくる。 【真辺茉奈は、48時間後に死…

僕と君は二歳違いの兄妹。 でも、最近なんだかお互いを意識してしまう。 不器用な恋のもう一歩が踏み出せない、ギリギリのところで踏みとどまる兄妹の話。

夏祭りの終わりの瞬間。 一時でも、大切にしたい。

海が見える田舎町。 そんな町を高台から一望出来る場所に、木造の学校を改装した「あおい寮」があった。 高校生の和希は住み込みバイトの為、約一ヶ月間あおい寮で生活する事となるのだが、…

夏ピッタリという理由だけで告白されてしまった夏志。 初対面なのにグイグイ距離を縮められるが、それでも悪い気はしなかった。 今までの自分の恋愛観をひっくり返してくる舞季の破天荒な恋…

僕は上京することが決まった。 この田舎には、二時間に一本しか電車が来ない。周りにあるのは田んぼと自然ばかりだ。 最後の時間を、幼なじみと過ごすことにした。 蛍を見に行こう。彼女の…

仲の良い「イツメン」の中に気になる「彼女」が出来た。お互い好きと口に出していないだけで思いは伝わっていた。 ある時、その彼女から「夏祭りへ行こう」と誘われ、「僕」は夏祭りで彼女に…

高校生最後の夏の大会、私は四〇〇メートルリレーのアンカーとして最後まで走り続けた。チームメイトと先の大会に進めなかったことを悔やみ、同時にここまで一緒に走り続けてきたことを喜び合…

青春が懐かしい私が何ヶ月ぶりかに書く変なお話。

社会人になり、退屈ながらも順調な日々を送っていた俺は、突然送られてきた"同窓会のお知らせ"にとまといながらも参加を決めた。 その同窓会が、あの日の想いを呼び起こすきっかけになる…

友人たちと解散した後の海岸。 ひとりで叫んでいるところを、帰ったはずのアイツに聞かれて——！

毎年出会うキミ。キミは今、何をしているのだろうか。そんなことばかり考える頃には、きっと俺は惚れていたのだろう。

中学の登校初日、雪見陽は、校舎の入り口で、阿須賀瑞海と名乗る美しい少年に出会う。 阿須賀は巷で有名な問題児で、教室の窓から飛び降りたり、授業中に机に立って服を脱いだり、制服のま…

15歳の少年・志村には、不思議な少女・桐生ツクモという唯一の友達がいた。だが、彼女はある時突然、行方不明になってしまう。母親と考えが噛み合わず、学校でも孤立している志村は、ツクモ…

そうだよと言ってくらげさんは俺の方を見た。そしてもう一度、もうすぐ死んじゃうんだよと言った。 海月は水槽の中をゆらゆら漂っていた。 2021年3月に全文投稿したものです。読み…

中学2年生の蒼井 空(あおい そら)と荻野 翔平(おぎの しょうへい)は仲の良い同級生。当たり前の日常を過ごして、当たり前の幸せを噛み締める。そんな彼らの瞳に映る景色はきっと美し…

夏祭りが終わった。 受験を控えている僕は、誰の誘いも断った。 そこに、地味子さんからメッセが。 「今から、お祭りを回らない？」 その子は、罰ゲームで僕とメッセ交換させられた子だっ…