「山 昭和」を含む小説

時は昭和初期、所は房総。 死体を前に、一人の女が呆けていた。 「人が人を殺めてしまったとき、山育ちは海に流し海育ちは山に埋めると申します。ですが、私には何処に棄てる場所がありまし…

この物語は実際に27代の木村庄之助､熊谷宗吉さんの参考にしています｡またその当時の相撲や世相を折々入れて物語進めていきたいと｡思います｡ 主人公安倍宗吉(木村庄之助) 佐藤悟(後…

　昭和二〇年八月六日 　坊の岬沖を進撃する第一機動艦隊に米軍第五八任務部隊の空母艦載機が襲撃を仕掛ける。 　第一艦隊旗艦大和に迫る敵機を迎え撃つのは、護衛の任務に就く第一水雷戦隊…

川の主が死んだの３度目の続編になります。 新たな川の主、節が迎える二度目の年末。川に放棄された自転車を撤去する事に。山のゴミ処理場まで辿り着いた時、そこは何やら慌ただしく……？…

それからクロは、毎日、おとうさんのお墓へ通う犬になった。 めぐる季節のなかで、クロの背はだんだん小さくなっていく。 クロは身じろぎもせずに、お墓の前にたたずんでいる。 老いた背に…

　18歳の頃の私には、10年間片思いを続けていた男性がいた。 　友人ではない。せいぜいが知人と言える程度の関係性。 　大学に進学し、郷里を離れるにあたり、書き溜めていた彼あてのラ…

高野九十九は苦心惨憺して米国と休戦状態へと漕ぎつける。 だが、それは、米国の時間稼ぎでしかなかった、次々と計略の準備をしながら、兵力を蓄えていた。 そして、ついに米国が再度、攻勢…

『第一作　首くくりの町』 昭和の終わりの田舎町。突如訪れた怪異に住人は恐れ慄き、ついに死者が出始める。神主の母親であるお婆さんが驚きの行動に出て、親子三代に及ぶ慰霊の物語が幕を開…

その男は死のうと思った。 死に場所と定めた山で男は不思議な老人に会い、山を下山するが如く時を遡っていた。 時は戦国時代と後に呼ばれた乱世。 華やかなりし武士達の徒花咲き誇る絢爛た…

室町時代後期に成立したとされる異類物「桜梅草子（さくらうめのさうし・あうばいさうし）」の現代語訳を試みます。テクストは『室町時代物語大成』５所収の「桜梅草子」（横山重／松本隆信編…

今は昔、知る人ぞ知る平成のゲームソフトがあった。 昭和の夏休み、少年が親戚の家に泊まり、広大な自然世界をひたすら遊び回る作品だ。 昆虫採集を始め、あさがおの水やりや魚釣り。…

神様の手違いによって突然命を奪われた僕―聖護院騎龍は、その代償に超強力（チート）な能力とともに異世界転生の権利を手に入れることになった。 能力付与の条件はただ一つ、「お前はその力…

　医師の子でありながら、病気治療よりも食事指導が大事と考える上野聡子の将来の夢は管理栄養士。 その聡子が湯河原のみかん山で崖から落ちて、戦時中の学童疎開にタイムスリップする。聡子…

今は昔、知る人ぞ知る平成のゲームソフトがあった。 昭和の夏休み、少年が親戚の家に泊まり、広大な自然世界をひたすら遊び回る作品だ。 昆虫採集を始め、あさがおの水やりや魚釣り。…

　昭和初期。とある山の頂に、妖魔を引き寄せる血を持つ女がいた。 　彼女の名は籠野朱鷺子(かごのときこ)。その能力は代々女にしか継承されず、政府にひそかに保護される存在だった。 　…

　昭和のはじめ、自宅で一人留守番をしていた学齢前の幼児が、親がもどったときには姿を消していた。集まった親族一同、まんじりともせず朝まで待ったが、消息は依然不明だった。 　その頃彼…

今は昔、知る人ぞ知る平成のゲームソフトがあった。 昭和の夏休み、少年が親戚の家に泊まり、広大な自然世界をひたすら遊び回る作品だ。 昆虫採集を始め、あさがおの水やりや魚釣り。…

【「ネット小説大賞（第7回、第8回、第9回）」一次選考、「第一回ステキブンゲイ大賞」三次選考通過作品】 　ふと気づいたら、別人になっていた男。魂だけが過去へ跳ばされたらしい。そこ…

井沢八郎さんの 「あゝ上野駅」の１９７０年は、まだ景気が良く、 中学卒業者の求人倍率も５倍と高く、「金の卵」と呼ばれて もてはやされた。 主人公の犬山重臣「いぬやましげおみ」は山…

登場するキャラ全員を応援したくなるような物語です