「口ばっかり」を含む小説

どこか浮世離れした語り部が口にする、ほんのり不思議なお話をまとめた短編集です。 旧家の習わしや、ふとした日常の隙間へ潜むあやかしの数々。 それら微かな妙を辿りながら、さらさら…

ある日、いつも通り学校から帰宅すると、父さんから僕には許嫁がいる事を告げられた。 その相手とは、隣の家に住んでいる幼馴染で、高校も同じでクラスも一緒の逢詠（あいよみ）真音（まお…

口裂け女と人間の少年の、ある意味怖い話です。

「僕が世界一の魔導士になる！」 　ルイは高らかに全校生徒の前で宣言した。 　以前まで名を挙げていた魔導士ギルド『Aurora Stella』に所属する彼は、魔法に関する基礎的…

一本遅いバスに乗車したその日、遠夜は謎の少年と席が隣り合った。彼は執拗に、「定期入れを見せて」と口にする。

高速道路のトンネルで起きた玉突き事故と火災の中で、一人の少年が家族を失い、自らも死に瀕していた時――絶望と恐怖の中で彼がすがったのは、TVアニメで見た巨大ロボットのイメージだった…

つの魂を持つ少年リューグ。 右半身に聖神の魂。 左半身に魔神の魂。 僅か15歳という少年に負わされた過酷な運命はその小さな体に2大神の魂がリューグの体を存在を侵食しようとしている…

これはあなたから遠くて近い、ある世界の小さな貧しい王国の話です。 人の良い王さまと口が悪い平民勇者は伝説の剣を見て言いました。 「こんなんぬけるかぁっ！」 「そうですよね～。すみ…

　元々この作品は、ある一行のセリフを作中キャラに叫ばせたい、という、その一念から作り始めました(読んでいただければ分かります)。 　あれこれ考えているうちに、このセリフは電話口で…

大学を卒業してから就職ができずに、田舎に帰って来た俺。 普通の会社どころかバイトの面接すら落ちる俺は、肩を落としながら電車を待っていた。 そんな時に、見知らぬお婆ちゃんが話しかけ…

四谷怪談のお岩と都市伝説で日本中を震撼させた口裂け女が、世間から注目されないようになり、お互いの悩みを吐露しあった。 しかし、ある日、復活することを心に誓い、再びこの世の人々へ恐…

十月のある日、高校三年生の小西は、ブラックハウスと呼ばれる廃墟の撮影に向かっていた。 その廃墟は家の持ち主の娘の霊が出るとして、心霊探索の名所になっていた。 廃墟に訪れた僕が建物…

男が電車から降りると雨が降っていた。傘を持っていないようで、男は改札口の前で立ち尽くすしかなかった── もし大切な人を失ってしまった時を想って書きました。

日本海軍の士官である一人の青年、千早嵩利が、敬愛し信頼を抱く上官、鷲頭春美と共に愛を育みながら支え合い、明治～大正の激動の時代を生きてゆく物語です。 千早嵩利（ちはや‐たかとし…

　豪快で、自由奔放で、性格が強く、口も（少々）うるさくて、怖いもの知らずの訳ありアイラ (Isla) 。 　勢いもあり、鋭い頭脳も持ち合わせていて、スタイル抜群の超絶美人。 　…

「婚約破棄って素敵よね」 「……は？」 友人思いの伯爵令嬢のミッシェル・ベリングは、大好きな恋愛小説のモデルにその友人がなったおかげで本の影響を受けている真っ最中。そんな彼女…

第16回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画参加作品：テーマ「消し忘れたタバコ」 ロンドン、セント・ジェームズ西部にあるホテルのバー。 そのバーで男は決まってマティーニを飲ん…

俺はアジだ。そして今は人間に生かされているアジだ。今から俺は再び大海原に放り出される。しかしその口には針が付いている。

職場の先輩、石黒と不倫の関係にあった水野。石黒に子どもができ、関係を清算される。 石黒への出産祝いを払わされながら、石黒とのアレコレを思い出す。職場の忘年会で出産祝いで贈呈され、…

たまにはゲロ甘ラブコメ。思わず口にしてしまった願望から始まる、クールな女と寂しがり屋な男のやや変態的なプレイの一部始終。