「時代小説、時代小説」を含む小説

　とある国の王様は、ひとりぼっちでした。 　彼のお父さんは、国を盗んで王様になった人だったので、国の人たちからも、周りの国からも「どろぼうの国」として嫌われていたのです。 　そん…

　月尾藩郡奉行・竹内丈左衛門の娘「りく」は、十八を数えた正月、代官を勤める白井麟十郎との縁談を父から強く勧められていた。 　家格の不相応と、その務めのために城下を離れねばならぬこ…

　かつては世界帝国と呼ばれた唐王朝も国家としての寿命が尽きようとしていた。 　唐の首都・長安すら失陥した民衆反乱「黄巣の乱」は、歴史の表舞台に二人の男を出現させた。 　全身黒づ…

鉄砲大将の塙団右衛門は、激しい承認欲求に突き動かされ、ある時は転落し、またある時は名声を得るが、最期にはやはりその欲求のために滅ぶ。

行商の帰り山間の道で 行き倒れの侍を助けた少女 少女の母親と三人で暮らし始めるが そこに武家の娘と思しき女が訪ねてくる

※2025年5月　大幅な加筆、校正を加えました。話の流れは同じです。 戦国時代の九州において、大友氏・島津氏とならんで三強の一角を担った龍造寺氏。 ここでは、威勢拡大の転機とな…

　武士である加藤三郎は、自分の浪人を愛する心情を、部下の藩士たち隠しながら日々を過ごしていた。ある日、天皇の行幸が行われ、その行列に将軍も加わることを知る。藩邸に匿っている浪人・…

時は室町時代。須賀川・岩瀬地方で一大勢力を築いた二階堂氏。 鎌倉時代からの名家が当地で一大勢力を築き上げた影には、ある若夫婦の悲劇がありました。 その歴史を、彼の旗本の一人である…

登場人物 葵十郎 用心棒稼業の浪人。 凄腕でありつつもアンドロイドだけを斬ることから「アンドロイド殺し」 かつては剣術・無天無心流の継承者であったが、のちにその流派を棄てている。

お江戸のでこぼこ御庭番コンビが、蘭学と貨幣と遊郭をめぐる大冒険。田沼時代の1772年。明和の大火によって江戸の鬼門封じは破壊され、炎の化身お七の封印が解かれてしまった。イケメン石…

元は三題噺お題「キャンディ」「楽器」「ロボット」から

痴情のもつれ、冷評と嘲笑、父の葬儀と義兄との確執、決して届かない美の極致――或る一人の作家は、小説を書くために、退廃的な日々に身を投じている。

この小説の中盤で良く出てくる、重要な言葉で『卜』は、カタカナでは無い。 その言葉は、漢字で記した音読みで「ボク」と読む。そもそも、昔の中国ではカメの甲羅を火で炙…

【読みにくければ縦書きでも読んでみてください】 🌾「はじめに」に小難しいこと書いています、飛ばして第1章から読んでいただければ 二宮尊徳さんがどのように生き、どのように人に影…

源平合戦の時代、男勝りの武勇を誇った信濃の巴御前。 播磨国にも彼女の影に隠れた、知られざる女武者がいた。 真っ直ぐな心を持つ公家に抱きすくめられ、投降するも心は萎えず。 子子子法…

武士が支配する極東の島国・晴本。 そこで唯一海外に開かれた港町・永江に、武術道場の跡取り息子・風之助と、商家の息子・豊五郎が住んでいた。 豊五郎は、晴本の全国を巡る商売の旅に出る…

一人娘を嫁がせるやもめの下級武士の心情を桐の花に重ねてみました。

14歳のときに病を得て死んだが、息を吹き返したことで『黄泉がえりの娘』と忌み嫌われていた、菜月（なづき）。 彼女のもとに「養女として迎え入れ、隠密として大奥に潜り込ませたい」と…

問答形式で、わからない言葉の解説を中心にすることで、日本の歴史を浮き彫りにできたらと思います。まずは、日本がどのようにできたのかから始めます。

長く続いた安寧な治世が乱れ、帝都・平安京にも魔物たちが姿を現し始めた時代。 とある田舎の村で小さな男の子が産声を上げた。体長は一寸（3㎝）あまりの小兵だが、身にまとった不思議な宝…