「呼ぶ」を含む小説

もうすぐ四月、スタートの月。 と言うわけで、春の始まりをイメージしたお話を一つ。 どうかお楽しみ下さい。

なんとなく書いたものです(2018年作品)。 寓話と呼ぶには些かリアリティが強い気がしますが、どんなんでしょう。

　誤字、誤植、脱字、誤表現は決して悪として批判するのではなく、それが何故生まれたかを読み解くことによって、作家や編集者或いは校閲者の図らずも描いたもうひとつの物語が生まれてくるこ…

性分化疾患。古くは両性具有などとも呼ばれていた症例。それが僕。 僕は男と女、どちらの性なのだろう、どちらの性を選べば良いのだろうか。 周囲に知られるのを恐れながら大学生活を送る僕…

休載中です。 魔力を込めた石を魔石と呼ぶ世界で、タスクという青年はガーディアンと呼ばれる泥と石の巨人に襲われ、両親は死に妹のフィオナも行方不明になる。 一方コボルという国の…

大学4年の冬、僕（主人公）は懐かしい高校を一人訪れる。 思い出すのは高校2年生の時の一場面。 甘くてほろ苦い一瞬は、思い出と呼ぶにはまだ早い…… （重複投稿です）

僕達の聲に限りがあるとしたら——貴方は大切な人に最後に何を伝えたいですか？ ２０２５年。日本では聲の制限(ヴォレスト)という身体症状が存在するということがある科学者により発見さ…

科学文明で栄えた人類が姿を消して数百年後の地球。遺伝工学で生まれた人間の別種〈記憶人シィー〉の仕事は、人間がこの世界に残したものを記憶し、この惑星の後継者に託すことだった。喋る黒…

異星人がもたらしたバラ。 地球の環境を整えてくれるそれを、メシアと人は呼ぶ でもわたしは、それを怖いと思う

俺、死んだんだ。たぶん。 気がつくと真っ白い空間で行列に並んでいる。 ラーメン屋の行列のようにみんな静かで、真顔で、スマホも持たず、おとなしく整列している。 同じようにして並…

西暦2030年── 全人類の三分の一がESP Abilityと呼ばれる特異能力に目覚め、新たに現れた人類を「ニューマン(New Millennium Human)」と呼ぶことが定…

魚のにおい、磯の香

この世界にほとんどの者たちに知られずに生活をしている魔法使い達がいる。 ある者は危険を感じ取れたり、またある者は枯れそうになっている花に元気を与えたりする特殊な力を持つ者たち。そ…

俺の名前は七篠権兵衛。 この街じゃちょっとは知られた「名前捜索人」だ。 探偵のようなものと考えてくれればいい。 最近ではネームハンター、なんて横文字で呼ぶ奴もいる。 「にゃー」 …

　ボクは、飛来する小惑星や彗星や宇宙デブリなんかを地球への衝突軌道からはじき出す流星迎撃衛星に組み込まれている、人工知能だ。ボクの身体には地球の衛星軌道上から広大な宇宙を見張る三…

私立百合ヶ崎女子学園には敬愛する相手を「お姉様」と呼ぶ風習があった。 文武両道、才色兼備な美春はちんちくりんであるが故に誰かに慕われたことがなかった。 お姉様と呼ばれたい！ 学園…

逆ハーレムというのはヒロインに愛をくれるもの。それでは私に愛を乞うために形成されはハーレムはなんでしょう。元悪役令嬢の攻略者によって作られた愛に飢えた方々の集団。それを皆は逆ハー…

『もののけ』とは、幽霊や妖怪などの人外の者の総称であり、それらを討伐・使役・共存する者を『もののけもの』と呼ぶ。 高校入学と同時に、『もののけもの』の世界に足を踏み入れた染宮時（…