「それにしては」を含む小説

企画用書下ろしですが、元ネタはかなり前からあったものです。 タイトルは、スペルがあっているか不詳ですが、色いろ意味のある言葉だと思うので、それにしてみました。

　二〇二〇年の夏休み、高校三年生の神辺憂人は帰郷どころか男子寮から出ることすらなく、自分の個室にこもり、机に向かっていた。 　受験勉強？　確かにそれもしなければならないことだけれ…

写真に写し出された『島へ行け』の文字を頼りに’旅行’を決めた理香子と杏。 オンラインで多くの物事が完結するようになってしまった2020年夏。 何が起こるわけでもない、でも、温もり…

　雪の中からの奇襲によって射抜かれた檜佐エリカの機体。諦めに反して本人の肉体はまるで外傷を負っていなかったのだが、彼女の乗機に残留した戦闘プログラムとしての「人格」はいつしか消去…

やりたいことと、やりたくないことと、頭がごっちゃになって、不安とか、期待とか、自慢とか、自嘲が固まって、じゃあ俺に何ができるのか何ができるのかっていうと、なんにもできなくて、じゃ…

【第一部センチメンタル・マジック編　完結！】 　高熱に魘された夜、自身が前世でプレイした乙女ゲームのキャラクターに転生したことに気付く。 　転生先は、悪魔付きの悪役令嬢、クリ…

　｢魔将姫サキュベイン｣は亡国の戦団｢ダスティ｣の女幹部である。 　完全個人注文(フルオーダーメイド)の特殊魔法装備｢黒の魔装(アーテルストラ)｣をまとい、敬愛する皇帝と故国再興…

彼女がいたことも、これといった青春もなかったが、それはそれとして受け入れてきた成瀬蒼太は大学生になった。難関国立大学に合格していたため通っていた予備校から塾講師のバイトをしないか…

これは、とある少女のお話です。 少女には視覚だけで音を再構成できる能力がありました。 それ以外はただ普通の少女でした。 ↓前回の投稿↓ 『お父さん、娘さんを車に乗せてください…

難破船から助け出された赤ん坊。独り身のごんたに助け出され、ごんすけとして育てられた。「南蛮人だ、南蛮人だ」と村の子どもたちにいじめられながら成長していく。七歳の折に村を飛び出した…

美少女アイドル兼レスキュー隊のビューティーファイブ。 今日も光速を突破してレスキュー任務に従事します！ ☆ビューティーファイブ構成員 総司令：三谷朱人（みたにあけひと） 隊長…

影の宮が打倒されて日の宮の支配する地となった中の国は、解き放たれた妖による禍に悩まされていた。日の宮の力は守りにある。妖の本質を見抜き、それを封じる力だ。しかし、それをしても妖を…

眼球がスナイパーライフルになった主人公。 視界はスコープ越しでしか見えないため遠くしかわからない！ 日常生活に困っていると、大事なスポッターがやってきた。 ↓前回の投稿↓ …

美術解釈部というのは、美術を解釈する部活である。美術部とは違うのである。部長・安達やよひは、後輩・猫間くんに首輪をつけてお散歩したいと思っている。それはそれとして、二人は今日も美…

３ 「う……ん…………あ……れ、此処……は？」 　仰向けで倒れていた私の視界を支配していたのは辺り一面の霧だった。 　ゆっくりと身体を起こしてみるも、まだはっきりとしない頭と、…

異世界に転移した男主人公。そこにぶつかってくる女の子ヒロイン。ありがちな始まりですが、そこで二人がメタ視点で異世界モノのお約束を愚痴っていきます。それはそれとして、お話は展開させ…

村に滞在したトレジャーハンターは、あらゆる病気をいやす霊薬を求め、万年樹の森へと向かった。 男の名はゴルドー・ワース。 不屈にしてどこまでも真っすぐ、純正にして何者にも染まらない…

【冤罪探偵】 「首切り死体を見れば入れ替わりを疑えなんて格言がありますけど、まず疑うべきは犯人の良識ですよね」 　数多くの殺人に立ち会い、人殺しと呼ばれる「僕」はそんな前置きを…

　感情の断片を記録するためだけのお話に、続きも現実射影性も必要ない。置いておくことに意味があるのだし。そうでしょう？ 　──それにしたって酷い散文だよ、ほんとにね。