「口ばっかり」を含む小説

私がかのスフィンクス嬢と出会ったのは、誰も訪れない遺跡内でのことだった。彼女は私の身体ほどもある両前足をきちんとそろえ、常に微笑しているかに見える、猫のような口をぴしっと閉じ、い…

看護師だった祖母に一度だけどこかに消えしまいたいと打ち明けたことがある。13歳の孫が死にたがっているのだ、きっと励ますしかなかったのだろう。「そうたはね、何億の精子の中から勝ち抜…

「〈境界〉に入る条件は何だと思う？」 高校二年生の橘悠紀（たちばなはるき）は、ある日、転校生ミライ・ステラの秘密を知ってしまう。 もう一つの世界から来た魔女だと言う彼女は、いま…

【10万PV感謝！！】 田中 遥斗 (タナカハルト) 17歳。 とある高校2年生だ。 俺はいつもクラスの陽キャ共に虐げられる生活を送っていた。｢購買の限定パン買ってこい｣だの、｢…

主人公咲野大河はある日バイト先のコンビニで強盗に殺された。 「ボクは女神アチナ。ようこそ結城美佳さん」 「いや、俺は咲野です」 「あれ？器を間違えちゃったかな？」 「器？あれ？身…

線路の石をしょっちゅう黒ずくめの集団が工事してるんです。いつも気になるのですが、怖くて目を合わせられず、急ぎ足で通過しています。

「ごめん、俺、知らない人とは付き合えない」 学校の中庭で告白された純太は、眼前の女子生徒にそう告げた。 謝罪を口にして足早に立ち去る彼女の後ろ姿に、申し訳なさと告白を回避するべき…

「ここは魔法が最も栄える国、メドゥシャーダ王国。」 …かつてこの地には、メドゥシャーダと呼ばれる魔法国家があった。 だがしかし、その繁栄は今や跡形もない。 花の1輪さえ咲かない枯…

土用の丑の日を間近に控え、スーパーの特設コーナー行きを運命づけられていた、しがない養殖ウナギ。選別ミスという幸運の波に乗り、ひょんなことから高級料亭の生簀へと紛れ込むことに。 周…

小学生の野々宮葵は、喫茶店の主人・桜井双葉と共に森に野イチゴを摘みに出かける。その時、葵は黒い野イチゴをみつけ、思わず口にすると、奈落へと滑り落ちる。妖神による脅威が襲いかかる……

花輪グループは世界的に注目されている日本の大手医薬品会社である。その重職を務める父親の息子、花輪剣が一瞬だけ透明人間になる。このことをクラスメイトが誰も口にしないのは、花輪グルー…

魔王は倒された！世界は平和になった！ しかし、人々はふと思う。 「一体誰が倒したのだろうか？」 そして、名乗りを上げた勇者は5人。 一癖も二癖も、胡散臭さもある彼らの素性を洗…

おばあちゃんから「あなたは魔法少女になる」と言われつづけているカナは、 どうすれば魔法少女になれるのか全然わからなかったけれど。 放課後の学習室で、先生の手でソーダ味のキャンデ…

私、日上口が「書いたはいいけど単体作品として発表するのはな……」と日和った作品を不定期に上げる短編集的なものです。 数年前に書いて別サイトに別名義で投稿したものなどもあるのでご了…

この世には、科学をもってしても今だ理解不能な存在がある。 なぜ世界は存在しているのか、物理法則とは何なのか。 それらを含めた理解できない別種の理をまとめて"異変"と呼ぶことにした…

※作者の心身状況の都合により、8月は休載とさせていただいております※ アルカレンス・ウィル・ナイエルディア、伯爵家生まれの第五子。 その者、伯爵家での扱いは奴隷に勝るとも劣らな…

　西日本にある地方都市『舞鷹市』。その街に住む女子中学生の真依は、ひょんな事から魔法生物のトリと一緒に異世界『ラースワーズ』に転移してしまう。状況が分かった彼女は、すぐに元の世界…

リップのかわりにハンドクリームを口に塗っちゃうマジメ？な女子高生とツンデレ？男子高校生の青春恋愛ものです。 ―――― 女子高生の小宮は、転校先の高校でイジメを目撃する。博多弁で…

「……聖女になんかなりたくなかった」 　聖女として役立たずとみなされたリーナリアはその言葉を残して廃棄口に捨てられた。 　洞窟の中で目を覚ましたリーナリアは生きていることに安…

この街は本当に猫が多い見ない日なんてないし、いろいろな猫がいる。猫たちをきっちりと管理している人はおらず全猫放し飼いで地域ぐるみで面倒を見ている。 そんな街で私は猫を探していた…